空き家&片田舎暮らしから日本を考える~竹炭づくり(2)

前回のブログ記事で、私が、同じ町内に住む方の炭焼きを手伝うことになったいきさつを書いた。今日は、実際の炭焼きの手順を、写真とともに紹介する。

 

この日の作業は、炭焼き窯に竹を詰め込む作業。お師匠さんは、使わなくなったニワトリ小屋を、竹と竹炭の保管場所にしている。まずは、ニワトリ小屋から竹を運びだす作業。

 

 

本来は、その年に伐採した竹を、1~2か月乾燥させて竹炭にするのだが、お師匠さんの場合は、炭焼きの作業が追い付かずに在庫がたまり、2~3年前の竹を使っている。

 

 

竹を長期間置いたままにすると、虫が食い始める。竹の周りについている「おがくず」のようなパウダーは、虫が食べたことによるもの。虫に食われると、その分竹の厚みが薄くなり、出来上がりの品質が落ちる。

 

 

 

おがくずをなるべくはたき落として、かごに入れる。

 

 

 

竹を炭焼き窯まで運ぶ。ドラム缶が満杯になるまで、数回往復する。

 

 

竹を詰める前に、まずドラム缶内部の掃除。前回の残った灰やゴミを、ほうきでかきだす。言うまでもないが、竹炭作りは来ている服が灰だらけ&泥だらけになる。作業服は、「捨ててもいい」ぐらいの服装にしないと後悔するので注意。

 

 

ドラム缶窯は2基あるので、すべての作業は、最初にお師匠さんが1つの窯で手順を説明しながら実演し、続いて、もう1つの窯で私がやってみる、という流れだった。

 

ドラム缶の中を掃除したら、底辺に鉄の棒を2本平行に並べ、その上に竹をどんどん詰めていく。

 

 

 

 

 

 

 

段々詰め込まれてきたお師匠さんの窯。良い竹炭を作るには、竹を隙間なくびっちり詰め込むのが良いとされているので、これでもまだ半分しか詰めていない状態。

 

 

さて、今度はもう一方の窯で、私が詰め込み作業をしていく。

 

 

 

なるべくきれいに並べていかないと、最後、ぎちぎちに詰める際に苦労する。斜めにならないように、きれいに敷き詰める。

 

 

 

もうかなり詰め込んだ状態に見えるが、お師匠さんは「あと30本は入る」と。・・・ほんとに?!

 

 

 

ここまでくると、手で詰め込むのが難しくなってくるので、木槌のようなものでトントンと押し込むように入れていく。

 

 

必要に応じて、ナタを使い、竹の出っ張った節をそぎ落としたり、さらに細く割ったりしながら、隙間なく竹を詰め込んでいく。ナタって、見た目がこわもての凶器チックなので、今まで避けていた道具だったが、使ってみるとなかなか便利(^^)

 

 

限界まで近づいてきた!

 

 

お師匠さんから詰め込み合格をもらい、待ちに待ったお昼休憩。お師匠さんは、竹炭だけでなく、野菜やお米も作っている。自家製の野菜と米で作るカレーライスなんて、究極の贅沢!

 

 

 

 

私は、仕事は半人前でも、食事は1人前以上なのだ(^^;)

 

 

お昼ご飯の後は休憩。農作業をする人は、朝が早いので昼寝をする人も多いが、私は昼寝をする習慣がない。私の場合、昼寝したいほど疲れた日は、その分、夜早く寝る。せっかくお昼寝用の部屋をあてがってもらったが、お昼寝せず過ごした。

 

 

「お茶を飲みたかったらどうぞ」とも言われていたが、ガスコンロを見て絶句。こんなごついコンロの使い方、分かるわけがない。私はマッチで火をつけることさえ出来ないのだから、まず点火自体無理(> <)!

 

 

結局、お湯を沸かすことさえ出来ず、お茶も飲まずに休憩時間は終わった(悲)。

 

さて、午前中は、炭焼き窯の中に竹を詰め込むところまで終えた。午後は、炭焼き窯に「蓋」をする作業だ。

 

竹炭作りで、「火入れ」と「火加減」はとても重要な工程だ。その具合は、出来上がり品の品質に直結する。しかし、ドラム缶内部にどの程度火がついて、どのくらいの火力になっているかは、缶の中を見ることができないため、煙突から出る「煙」の色と量で判断するしかない。よって、煙の様子が良く観察できる晴れた日の朝から火入れを行うのだ。よって、この日は竹を詰めた後、窯に蓋をする作業までを行うことになっていた。

 

炭焼き窯の蓋は、ドラム缶の蓋に、一斗缶を組み合わせて自作したもの。火入れの際は、入り口となる一斗缶部分で火を燃やし続け、ドラム缶内部へ煙を送る。お師匠さん曰く、ドラム缶の中は「蒸し焼き」のような状態になり、その状態になったら空気(酸素)を遮断して、竹炭にするのだという。空気を遮断しなければ、酸素が送られて燃え続け、竹炭にはならずに「灰」(燃えカス)になってしまう。ゆえに、隙間なく蓋をするというのがとても大事なのだ。

 

炭焼きは、窯内部が600度以上の高温になるので、ドラム缶は4~5回使えばボロボロになってしまう。

 

こんな状態になる↓

 

 

ボロボロになる前でも、高熱でドラム缶は変形する。よって、ドラム缶付属の蓋は、熱変形により、ドラム缶本体にぴったりとは接着せず、隙間が生じてしまう。しかし、それでは空気を遮断して炭にすることが出来なくなってしまうので、隙間をぴっちりと埋めなければならない。

 

隙間を埋めるのに使うのは、「泥まんじゅう」。

 

 

泥まんじゅうの原料はとてもシンプルで、土と水だけ。バケツに入れてよくかき混ぜ、やや水分多めのお団子にする。こんなもので本当に遮断できるのか?と思ってしまうが、お師匠さん曰く、泥まんじゅうの遮断力は素晴らしいそうだ。

 

 

大きめのおにぎりサイズに握り、竹の上に置いていく。20個ほど作る。

 

 

まずは蓋の位置を合わせる。

 

 

蓋の位置を調節したら、泥まんじゅうで隙間を埋めていく。

 

 

 

 

場所によっては、泥まんじゅうが貼りつきにくいのだが、それでも耐火レンガなどで押さえながら、強引に塗り付けていく。十分隙間を泥まんじゅうで埋めたら、今度は土をかぶせる。これは、泥まんじゅうで張り合わせた部分を、さらに固定して強固にするためと、保温性を高めるためである。

 

 

 

 

耐火レンガや木材を用いて、泥まんじゅうやかぶせた土が崩れないように固定する。ドラム缶と一斗缶以外は、どれも繰り返し使える自然の素材。

 

 

 

 

ドラム缶の蓋上部も、泥まんじゅうと土で隙間をふさいでいく。

 

 

 

隙間を良くふさいだら、あとはどんどん土をかぶせる。

 

 

 

十分土をかぶせたら、体重をかけて押さえ、山が崩れないようにするのもポイント。

 

 

さて、今度は私の番!

 

 

こういう作業は、簡単そうに見えても、実際にやってみるとなかなか手ごわい。お師匠さんの助けも借りながら、私の窯も完成!

 

 

雨が入らないように、煙突には空き缶をかぶせ、この状態で火入れの日まで待つ。そのかんに雨が降っても、泥と土でしっかり固めた窯は大丈夫なのだそう。

 

ここまでの作業で午後3時を過ぎ、この日の作業を終えた。続きは次回のブログで紹介する。