珍しく「神輿の担ぎ手」に!(2018/11/18:反原発美術館、静岡・ひまわり集会当日のレポート)

いよいよ、ひまわり集会当日のレポートです! 集会前日より、井上めぐみさんとともに静岡入りした私は、集会の実行委員で、今回反原発美術館でイラストを展示していただく、鍋田敏子さんのお宅に泊めていただきました。

 

朝食。井上さんが持参した、南相馬の「油菜ちゃん」ドレッシングとともに。

 

 

朝食後、井上さんは「静岡の人へのお土産と言えばこれ」と言って、あるお菓子を取り出しました。

 

伊勢名物 赤福」と書かれています。

 

 

鍋田さんは包みを見てすぐに喜んでいましたが、私にとっては聞いたことのない名前のお菓子です。赤福を「知らない」というと、逆にびっくりされてしまいました・・・!

 

 

「伊勢名物」ですから、そもそも名古屋のお土産ではないのですが、生菓子で、お土産としては消費期限が2~3日と極端に短いため、基本的に三重、関西、愛知、岐阜といったエリアでしか、販売していないのだそうです(そのほかの地域では、百貨店の物産展などで不定期に販売)。

 

だから、静岡の人は名古屋方面から来る人が「赤福」を買ってくると喜ぶ、との説明を受けました。

 

な、なるほど~~。

 

箱を開けると、漉し餡に包まれたお餅が、さざなみのように並べられています。

 

 

 

ネットで何でも手に入るかのような現代社会でも、前日の「さわやか」然り、地域限定の美味しいものはまだまだ沢山あるのですね(^^)!

 

さて、朝食をいただいた後は、ひまわり集会会場である駿府城公園へ向かいます。

 

公園内には、静岡名物のおでんも(^^)

 

 

集会は午後からなので、まだ会場はがらんとしています。

 

 

写真の展示準備をはじめる井上さん。

 

 

・・・と、経産省前の座り込みにも参加している帯谷さんが登場!

 

 

帯谷さんの抗議活動セット。ビニール傘にプラカードをたくさん掲げる「デモ傘」の他、座り込みに必要な道具一式が、とてもコンパクトにまとめられています。

 

 

大きな木の下で、それぞれ準備をするふたり。

 

 

 

 

展示の準備をしながら、写真の説明をする井上さん。

 

 

こちらの写真は、福島県浪江町「希望の牧場」の吉澤正巳さん、富岡町「がんばる福島」の松村直登さんたちが、白い斑点が出た牛を引き連れて、被爆牛の異変調査や旧警戒区域内の家畜の殺処分中止を求め、東京・霞が関の農水省前で抗議を行ったときのもの。井上さんは、撮影者からこの写真を提供してもらったそうです。(撮影者は、福島原発事故後、富岡町から関東地方に避難された方。ブログ「ときぶーの時間」で、松村直登さんの活動をレポートしています)。

 

 

(このときの様子は、OurPlanet-TVの記事で詳しく報じられています)。

 

以下の写真は、Twitter上で「工場長」さんとして知られる方のイラスト。工場長さんのツイートでイラストを見た井上さんが、動物保護活動での使用許可を求め、使わせてもらっているとのこと。こちらのイラスト、デモやパレードのプラカードとしてだけではなく、Tシャツやトートバッグにプリントされていても良さそう!

 

 

一方、集会実行委員の石塚さんは、反原発美術館テントの設営を始めました。

 

 

 

他のメンバーの方々も、設営作業に加わります。

 

 

屋根部分の支柱が組み立てられました。

 

 

屋根部分の布をかぶせます。

 

 

よく、「反原発美術館のテント設営には、何人必要ですか?」と聞かれることがあるのですが、以下の写真を見ていただくと分かるように、このテントには支柱が6本あります。それを6人が一斉に持ち上げ、他の1名が全体の高さを見ながら微調整の指示を出し、高さの調整をする・・・という作業が必要なので、「最低7名必要です」とお伝えしています。

 

また、このテントは、運動会などの救護テントと同じタイプなので、学校の運動会や町内会の盆踊りなどで、こういったテントの組み立てをしたことがある人がいるとなお良いです、ともお伝えしています(^^)

 

 

 

支柱の高さの調整が完了したら、今度は側面の布地を取り付けます。

 

 

保管している間に布地の経年劣化が進み、布地に直接描かれた絵はどうなっているのか…と不安に思っていましたが、全体的には思っていたより傷みはありませんでした!

 

ただし、岡志憧さんがスプレーで描いてくださったグラフィティ作品は、剥がれが目立っていました。

 

・・・というか、2016年年末に丸木美術館でライブ・ペインティングをした際、スプレーが乾き始めた時点で既に剥がれ始めてもいたのですが、そのことについては、グラフィティというストリート・アートは、他者によって消されたり上書きされたりするのもまた文化であることから、剥がれていくのもまた良し(?)としていたのでした。

 

以下の写真、向かって右側に描かれているのが、岡志憧さんのグラフィティ作品。

 

 

 

ちなみに、2016年年末に丸木美術館で完成させた直後の写真はこちらです。

 

 

上述したように、グラフィティは他者によって「上書き」されていく文化(というか、たたかい!)なのですが、そのリアリティ感を表現するため、岡さんはわざと自分で自分の作品を上書きしていきました。

 

 

グラフィティのライター(描き手)たちの暗黙のルールで、「上書きするなら、元のグラフィティよりもクオリティが高くなければならない」という決まりがあるそうです。なので、最初は単純なタグ(ライターの署名)をマジックであちこちに描き、上書きしていくにつれ、複雑な絵柄・構図の作品を重ねて描いていきます。・・・芸が細かい!!

 

 

完成した作品と作者の岡志憧さん。

 

 

最終的な作品が完成するまでの工程を追った写真は、こちらよりご覧いただけます(反原発美術館のFacebookアルバムより)。

 

さて、テント設営に話を戻します。支柱の高さの調整が終わったら、側面の布地を取り付けます(紐で支柱に固定)。

 

 

テント内部の様子。

 

 

設営、ほぼ完了!

 

 

テント内部の布地に直接描かれた作品を飾っていきます。

 

 

長谷川直美さんの「エデンの外で」。

 

 

柚木ミサトさんの「あかいつぶつぶの絵」。

 

 

正面の、大きなナマズに見立てた日本列島の上で暮らす人々を描いた作品は、井上ヤスミチさんによる「震れる島で考える」 。

 

 

テントの玄関口に、看板業の井田高一郎さんが複製した「脱原発テント」の白バナーを掲げます。

 

 

こちらを取り付けるには、3~4段の脚立とバナー用の支柱が必要です。

 

 

テントの設営が完了したので、次は鍋田さんのイラスト原画と、井上さんの写真の展示です。

 

 

台紙に貼られた原画を、テントの支柱に吊り下げて行きます。吊り下げにはなんと、百均で購入したシャワーカーテンのリングとS字フックを使っているのですって! 良いアイデアですね♪

 

 

 

設置完了!

 

 

 

作者の鍋田敏子さん(^^)

 

 

私も一緒に撮らせて頂きました(^^)♪

 

 

井上めぐみさんの写真展示準備の様子。下の写真中央のモノクロバナーは、281_Anti nukeさん制作の「believe」(281さんがこの作品に込めた想いは、こちらの動画よりご覧いただけます)。

 

 

写真の説明をする井上さん。「チビ」という老犬を写したこちらの写真は、丸木美術館での展示でも紹介していただいたもの。後日のブログで、改めて紹介したいと思います。

 

 

井上さんも、S字フックを利用して写真パネルを支柱に吊り下げています。

 

 

 

 

展示準備をしているそばから、何人もの方がイラストと写真を見に来てくれました。

 

 

写真の設置が完了しました!

 

 

 

 

井上さんと展示写真。

 

 

 

私も一緒に写真を撮ってもらいました(^^)

 

 

ひまわり集会実行委員の石塚さんと。実はこのお2人には、ある共通点が発覚したのですが、それはヒミツです(笑)。

 

 

美術館テントの入り口では、「原発いらないふくしまカレンダー」と、鍋田さんのイラストを用いた「watasiの憲法カレンダー」「minnaの憲法カレンダー actionの女たち」を販売!

 

 

 

経産省前テントひろばの座り込みメンバー、城田さん。

 

 

城田さんは、経産省前テント設立直後より泊まり込み当番をされ、現在は金曜日の経産省前座り込み当番をしています。福島に連帯する気持ちで、郡山の金曜行動や原発現地連帯行動にも参加しているそうです。

 

反原発美術館テントは、集会開始前に無事全ての準備・設置を終えました!

 

関わってくださった皆さんと。

 

 

 

テントを後方から見た様子。テントはもちろんですが、帯谷さんの「デモ傘」の存在感がすごいです・・・! 傘1本なのに!!

 

 

集会開始時刻が近づき、段々人が増えてきました。

 

 

反原発美術館にも、多くの来場者が!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新聞の取材を受ける井上さん。

 

 

写真に関する質問の他、井上さんも測定に関わる、福島県南相馬市・浪江町・富岡町の3市町の結果を合体した放射線量マップ(発行元:チェルノブイリ救援・中部)についても、関心を持つ人が多くいました。

 

 

集会開始時刻となり、壇上ではライブ演奏が始まりました。

 

 

 

 

私と城田さんは、壇上でのゲストスピーチのために、舞台袖に移動。

 

同じくゲストスピーカーとして登壇される、元東海村村長・村上達也さん、元湖西市長・三上元さんと。

 

 

村上さんのスピーチ。壇上から撮影したもの。スピーチの内容は・・・

 

 

・・・さすがに半年も前だから忘れてしまったなぁ・・・残念(> <)。

 

私のスピーチ。

 

 

城田さんのスピーチ。

 

 

 

 

続いて、井上さんやその他の人のスピーチ。

 

 

 

集会が無事終了した後は、静岡市内の繁華街を歩くアピールパレードです。

 

パレードの様子を取材するつもりでいましたが、ゲストの方々とともに横断幕を持って先頭を歩くようにと言われました。デモ参加&取材歴はわりと長いほうですが、横断幕を持って先頭を歩くというのは初めてのことです!

 

以下の写真、向かって左側のハンチング帽を被った男性は、林克(はやし・かつし)さん。ひまわり集会の実行委員で、金曜アクション(再稼働反対アクション@しずおか)のメンバーでもあります。その後、林さんは、4月7日に投開票が行われた「静岡市長選」に立候補されました! 結果は惜しくも落選でしたが、「若者が希望を持って暮らせる静岡市を」と訴えた林さんの今後に期待です(^^)!

 

 

普段は、デモ隊の列を行ったり来たり、時には歩道橋の上から撮影したり・・・と、様々な角度から取材できるよう、縦横無尽に動き回って撮影をするのですが、横断幕を持って歩くとなると、とたんに動きが制限されます。

 

こんな写真しか撮れません(> <)。これじゃあデモの写真だと言うことがほとんど分からないですね・・・(^^;)

 

 

デモ隊交差点通過のため、交通整理をする警察官たち。

 

 

私たちの後ろには、にぎやかな音楽を奏でる人たちが。先頭を歩く場合は、歩く速度にも注意しなければならないと学びました(^^;)

 

 

ちなみに、横断幕を持って身動きの取れない私をよそに、動き回って取材をしていた赤旗記者さんによる当日の記事・写真はこちら

 

私は常々、様々な現場で、「神輿の担ぎ手になってしまうと、祭りの記録は出来ない」と主張し、撮影時には何も関わらない・手伝わない立場でいられるようにしています(別に、「手伝いたくない」という理由ではないのです…^^;!)。

 

今回のパレードでは、写真は満足に撮れなかったものの、「神輿の担ぎ手」という、私にとってはめったにない経験をさせていただいたのでした(^^)

 

 

静岡駅付近でパレード終了!

 

 

 

 

パレード終了後、集会の実行委員の方々の懇親会に参加しました。

 

東京から、「テントが建っている姿を見たい」と、経産省前座り込みメンバーの乾さんもいらしてくださっていました!

 

 

一人ずつ自己紹介や集会の感想を述べる中、思いがけない展開が・・・!

 

元湖西市長の三上さんが、雑談の中で私が「赤福を知らなかった」と発言したことに衝撃を受け、赤福がどれだけ人気のあるお土産なのかを、熱弁されたのです・・・!

 

 

なんと、赤福は「全国で一番売れているお土産」だというデータもあるのだそうです!(ネットで調べてみると、確かにこちらのような記事もありました)。

 

う~~~ん、「白い恋人」、「福さ屋の辛子明太子」、「マルセイバターサンド」はもちろん知っているけど、「赤福」は知らないよなぁ・・・(> <)

 

・・・というのが私の正直な気持ちでしたが、この完全アウェーの状況下では、賛同者を見つけることが出来ませんでした(> <)

 

このブログを読んでくださっている読者のご意見は如何に?!?!

 

集会、懇親会と無事終了し、この日も鍋田さんのご自宅に泊めていただきました。

 

泊めてもらった人特権(?)で、鍋田さんがこれまでに描かれたイラストを、たくさん見せていただくことが出来ました。

 

 

 

 

 

何色もが自然と交じり合う独特の色づかいは、多色芯の色鉛筆を使っているそうです。色鉛筆を持つ角度を微妙に変えていきながら色を塗ることで、1本の色鉛筆で様々な色を重ねていくことが出来ます。

 

 

 

また来年の憲法カレンダーが楽しみですね(^^)!

 

翌朝、石塚さんの運転で、反原発美術館テント(と私^^)は、無事家に戻りました。

 

 

ひまわり集会での反原発美術館テントの展示に携わってくださった、集会実行委員の皆さま、経産省前テントひろばの皆さま、特別展示をしてくださった井上めぐみさん、鍋田敏子さん、そして集会に参加された方々にお礼を申し上げます。

 

最後に、集会でスピーチをされた城田さんの集会参加報告文をご紹介します(私のブログよりも的確な現地レポートです!):

 

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2018年11月18日(日)

 

経産省前テントひろばを代表して静岡ひまわり集会に参加した。2016年8月に撤去されたテントを回収して保管しているドキュメンタリー映画監督の早川由美子さんからの呼びかけに応えて、この集会に参加した。

 

テントのIさんと東京駅で待ち合わせをして新幹線に乗り込む。心配された天気だったが、今日の空模様は上々である。富士駅を過ぎた頃から富士山の姿がちょうど、雪をかぶった上の方だけ見えた。静岡駅に着いて、駿府公園まで歩いていくと、汗ばむほどの暖かさだ。

 

会場の静岡市駿府城公園のひろばに着いてみると、遠目でも目立つほどのテントが建っていた。私は2年ぶりに見るテントだ。こんなに大きかったかな?とも、懐かしくとも感じたが、確かに経産省前テント、第2テントが力強く建っている。横浜のOさんは早々と到着していた。

 

静岡のIさんを見つけ、挨拶もそこそこ、さっそく準備に取り掛かる。持ってきたテントニュースとリーフレットの帳合いをIさんとOさんと私の3人で始める。今日は双葉町のKさんに頼まれた福島カレンダーの販売もメインの仕事の内だ。準備を整えているうちからカレンダーの売れ行きが良い。

 

1時になったので演壇の下の青いテントまで行き、待機する。集会が始まるとすぐに大型トラックの荷台のステージに上がり、椅子に座り出番を待つ。実行委員長の主催者挨拶に続き村上達也前東海村村長のメインスピーチがあった。続いて元湖西市長の三上元氏、そして反原発美術館長の早川由美子氏と続く。私は早川さんの次でテントの成り立ちや、5年近くテントを守り抜いたこと、テント撤去後も経産省正門前での座り込み、官僚を引っ張り出してのヒヤリング集会のこと等々を訴え、最後に福島カレンダーの購入依頼をしてスピーチを終えた。

 

集会を終え、片づけはOさんや地元の方々にお任せして、市内繁華街のデモ行進に移る。私とIさんとで「経産省前テントひろば」の幟旗を高々と掲げ「原発反対!再稼働反対!浜岡原発再稼働反対!」と力強くシュプレヒコールを挙げながら、静岡市の繁華街メインストリートを堂々と最後までデモ行進を貫徹した。

 

デモを終え、地元実行委員会の事務所で行われた反省会にもお邪魔した。ビールでの乾杯の後、自己紹介をするのだが、私達テントひろばのメンバーと比べ若年層のスタッフが目立っていた。羨ましい限りであった。お互い、継続していく事が力になっていく事を確認してお別れした。今回は静岡のIさんや早川さんに大変お世話になった。因みに、今年の参加者は1,100名という事だった。カレンダーの売り上げも上々だった。

 

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(追伸)4月、鍋田敏子さんより、「actionの女たち」シリーズで私も描いて下さったと、連絡をいただきました! テーマは「たんぽぽ」。実物よりも(だいぶ)良く描かれているので、気恥ずかしくもありますが、うれしいです! 似ているでしょうか(^^)??