【映画監督、日々の暮らし⑪】「タネの神様」に会いに行く!(後編)

(※この記事は「後編」です。「前編」はこちらをご覧ください)

 

前編で、私が前年のF1種から生まれた第二世代のトマトを食べ、その不味さに驚いた経験から、F1種に疑問を持ったと書きました。F1種について調べるうち、在来種の自家採取、無肥料・連作栽培について知り、日本で唯一、在来種・固定種を専門に扱う種屋のオーナー、野口勲さんに会いたいと思うようになった…とも書きました。

 

高校時代、新聞部の先輩・後輩の間柄だったという大澤さんに、「野口さんとお会いしたい」とお願いしたところ、早速連絡を取ってくださり、お店に伺うことになりました。野口さんは現在、在来種の保存と普及のため、講演で全国を飛び回る日々ですが、なんと2時間もお話を聞かせていただきました(もう感激!!←ミーハーだなぁ^^;)。

 

野口のタネ」店舗入口。在来種&種採り民にとっては、まさに「聖地」ですね♪♪

 

 

種屋の入口に、なぜ手塚治虫??と思われるかもしれません。実は、野口勲さんは、種屋の三代目で、家業を継がれる前は、虫プロ・手塚治虫社長担当の編集者(「火の鳥」初代編集者)だったのです!

 

店内の様子。お店は、以前は埼玉県の飯能駅前にありましたが、現在は飯能駅から7キロほど離れた場所に移り、インターネットからの注文がほとんどとのこと。

 

 

 

 

 

店舗奥の事務室でお話を伺いました。恥ずかしいですが、お話を伺った後の記念写真を掲載します。

 

 

 

事務所内には、農業、種に関する本がびっしりと並んでいます。

 

 

お話ししていて、農業や種に関する知識はもちろんのこと、歴史や文化についての造詣がとても深いと感じました。それもそのはず、私たちの食生活(それに伴う野菜の品種改良など)は、それぞれの歴史・文化や宗教などと密接に関係しているため、歴史や文化を理解しないと、なぜその国でその野菜が食べられているのか、理解することが出来ないからです。

 

例えば、大根の原産地はエジプトと言われています。紀元前2200年ごろの古代エジプトで、ピラミッド建設の際の給料として、現在の二十日大根のような、小さな大根が配られていた記録が残っているそうです。その後、ローマ帝国(キリスト教)の支配が広がり、大根を食べる習慣が失われました。なぜなら当時、キリスト教の考え方では、天に近い、空を飛ぶ鳥が最も高貴な食べ物とされ、次いで、木に実る果実類、さらに地上(地表)に生える野菜&地上に生きる動物…と位(くらい)が下がっていき、地下で育つ野菜(根菜類)や地下で生きる動物は、「悪魔の食べ物」と考えられていたからだそうです!

 

キリスト教の普及とともに大根を食べる習慣はなくなりましたが、大根はその後中国を経由して、日本に入りました。中華料理の基本は「炒め物」ですから、中国ではチンゲン菜やターサイのような、炒め物に用いる野菜が好まれ、大根は定着しませんでした。しかし、その中国を経てやってきた日本では、大根は「飢饉から人々を救う作物」として重宝され、根が大きく太るよう品種改良されていきました。

 

当時の日本は、「五穀」が食料の基本。五穀とは、米・麦・粟・豆・キビ(またはヒエ)のことです。「麦」以外の穀物は、春に蒔きます。よって、春から夏の間に天候不順となると、その年の主要作物の大半が不作という結果になってしまいます。しかし、大根の蒔く時期は夏のため、春から夏の穀物が不作の場合でも、大根を育てれば飢えをしのぐことが出来るわけです。大根を干せば保存食にもなります。日本で大根は重宝され、200種類以上の品種となって、全国各地に根付いていきました。日本の大根は、海外で「daikon」と紹介されるほど、原種とは程遠い進化を遂げた野菜となったのです。

 

エジプト生まれの大根は、ロシア方面にも渡っていきました。しかし、大根は「悪魔の食べ物」であり、人間が食べるものではないと考えられていたので、「家畜のえさ」として巨大なサイズに進化をしていきました。大きく、皮が固く、味もまずい。でも、大根を食べるのは家畜と、その世話をする奴隷たちなので、味はどうでもいい…。そういうものとして、ロシア地方では大根が育てられていたそうです。

 

野菜の世界は、知れば知るほど奥が深く、何時間でも聴いていたいほどでした(^^)

 

ところで、野口さんのお店で在来種を購入する人たちのうち、どのくらいの人が実際に自家採取までしているのかと聞いてみました。野口さんは、「実際のところは分からない」としたうえで(在来の種を購入した顧客が、その後買わないようになるのは、自家採取で種採りを続けているからか、それともF1種に戻ったからか、すべての顧客についてその理由までは知りようがないからです)、75,000人の顧客リストのうち、(小規模農家&家庭菜園者あわせて)700人ぐらいではないか?と言っていました。

 

全国を見渡せば、プロとして野菜を出荷する農家は、200万軒ほどなのだそうです。そのうち、いわゆる「有機農業」(F1種だったとしても、化学肥料や農薬を規定量以下しか使わないで栽培)をする農家は2,000軒ほど。さらに、在来種の自家採取をしている農家は、200軒ほどと考えられています。

 

…そんなに少ないのか…!!

 

ただ、考えて見れば、野菜に工業製品のような均一性と生産性・効率性を求めてF1種が発展したのですから、商品として在来種を育てるのは、現代の市場では大変な苦労を必要とするでしょう。この200軒という数字は、当然の結果とも言えます。

 

ただし、野口さんによれば、在来種に注目し栽培を始める人たちは、近年じわじわと増えてきているのだそうです。食品の安全に関心が高まって…の人もいれば、「地域野菜」、「伝統野菜」のブームやブランド化に目をつけ、伝統野菜(伝統野菜なら在来種と思われがちですが、実はF1種も多い)の方が付加価値で高く売れると、在来種の種を購入する地方自治体やプロ農家も出始めました。

 

私がお話を聞いている最中にも、在来種の野菜を育て、地域のブランド商品にしたいという地方自治体から、野口さんに電話がかかってきました。野口さんは少し声を荒げ、「それはうちではやりません!」と答えていました。電話のあとで話を聞くと、自治体の農業担当者から、「機械で蒔けるよう、F1種と同じように種をコーティングしてほしい」という依頼だったそうです。F1種の場合、小さくて扱いづらい種は、コーティングされて販売されているものがあります。そうすることで、機械にセットして効率よく蒔くことが出来るのです。しかし、野口さんによると、種をコーティングすれば、種は呼吸が出来なくなり、寿命がとても短くなってしまうそうです。。。

 

「注目が集まるようになると、在来種をよく理解しないで種を欲しがるお客も増えるよね」と、ため息交じりに話していました。中には、野口さんから見れば(これは最初の頃のF1種)と思われるトマトを、地域の伝統野菜として大事に育て続けていこうと取り組む地域もあるそうです(^^;)

 

野口さんのお店で販売されている商品(種)は、商品パッケージを見ると、海外産のものも多いです。野口さんは「種屋」ですから、これまで代々、自分たちで採取した種を販売してきました。それは、お店を構える「埼玉県飯能市」という立地が、以前は「種採り」に適した土地だったからです。

 

飯能は、今は宅地としてだいぶ開発されましたが、もとは平地が少なく、山ばかりの地域で、おもな産業は林業でした。山から木を切り出し、河川を利用して木場(江戸)まで運ぶ。それがこの地域で暮らす人々の生計を支えていました。まとまったお金が必要な時には、大きな木を1本切り倒せば、そのお金で1年間、その家族は食べていける…と言われたほど、品質の良い、高く売れる木材が生産できる場所でした。深い山に囲まれた地域で、平地が少ないため、農業で暮らす人はほとんどいませんでした。この、「山間部」&「農業をやっている人がいない」というのが、「種採り」の好条件だったのです。

 

野菜は、自家受粉(自分の雄しべ・めしべで受粉をする)ものもあれば、近親婚を嫌がり他家受粉をするものもあります。他家受粉は、ミツバチを介して行われます。他家受粉の場合、既存品種とどんどん交雑していってしまうため、純粋な系統を維持するのが難しくなります。ですから、特定の品種の種を安定して採り続けるためには、他家受粉で他の品種と交雑しないよう、隔離された環境が必要なのです。

 

受粉の仲介役であるミツバチの行動範囲は2キロと言われています。種採りのためには、野菜が交雑しないよう、2キロの範囲内で同じ種類の野菜が育てられていないことが必要です。

 

飯能の場合、林業が主で、農業をする人がほとんどなく、各集落は2キロ以上離れ、それらは深い山で分断されて点在していたため、「交雑のおそれのない山間地」として、種採りに適した土地だったのでした。野口種苗では代々、各集落の協力を得て、「この集落はこの種類の野菜を育てる」ようお願いし、交雑を避けながら種採りを続けることが出来ました。

 

…現在はどうでしょうか?

 

輸入木材の価格の安さに押され、飯能の林業は衰退してしまいました。深い山間の集落で暮らす人々は、林業で生計を立てることは出来なくなり、また、高齢化も進んで、彼らは街なかで暮らすようになりました。今、かつての場所にはほとんど人が住んでいないそうです。

 

現在は、飯能での種採りはわずかで、野口さんは岩手県の農家に、種採りのための栽培をお願いしているそうです。岩手の、とある集落では、まだ種採りに適した立地がかろうじて存在しているそうです。しかし、その種採りを担っているのは80歳を過ぎた高齢の女性。「いつまでできるか分からないけどねぇ…」と言いながら、種採りを続けています。

 

ただ、気温の低い岩手県では、栽培できる品種が限られてしまうため、海外で種採りをした在来種も多く販売しているとのことです。(多湿の日本よりも乾燥している地域の方が、病害虫の発生が少なく種採りに適しているという環境条件もあり、人件費の安さもあります)。

 

在来種の維持&保存は大切なことだと思いますが、実態はここまで心細い状態で続けらているのですね…! もう、いつ終わってもおかしくないような、まさに風前の灯火状態です(> <)

 

ところで、ここまで「ほとんどの野菜がF1種」と書いてきましたが、野菜の種類によっては、F1種を作りにくいものがあります。その代表的なものといえば、自家受粉(自殖性)植物であるイネ、麦、大豆。特に、イネの交配を人工的に行うには、熟練の技が必要です。イネは、受粉できる期間が極端に短いのです(イネの花粉は、葯と呼ばれる袋から出て外気にさらされると、30秒ほどで萎びてしまいます)。そのような特性から、これらの野菜(穀物)では、F1種の利用がまだ少ないです。

 

お米について、野口さんは最近、「究極の有機米」と呼ばれるお米を頂いたそうです。それは、三井化学アグロが手掛ける、「ハイブリッドライス・みつひかり」という、F1種のお米。在来種のお米に比べ、5割近くの多収が見込め、農家の収入増にもなると宣伝されています。種子の値段は、在来種の5~7倍と高価です(F1種なので、もちろん種採りはできません)。

 

なぜ、「みつひかり」が「究極の有機米」と謳っているかというと、日本、EU、アメリカなど、各地で有機認証を受けたからだそうです。「遺伝子組み換え」作物は有機認証を受けられませんが、F1種であるかどうかは有機認証では問われないのです。。。

 

野口さんは、「来年の3月以降、米など穀物の値段は7倍以上になる」とも言っていました。今年の4月、突如廃止されてしまった「種子法(主要農作物種子法)」の影響です。種子法は、米や麦、大豆といった主要作物について、種子の開発や生産・普及を都道府県に義務づけ、保護もしてきました。この制度の下、都道府県は試験研究の体制を整え、地域に合う品種を開発し、原原種や原種の生産圃場の指定、種子の審査、遺伝資源の保存などを行ってきたのです。

 

しかし、種子法は来年の3月で廃止されてしまうので、今後は種子生産の研究、開発、保存などの公的予算がなくなり、米や麦の種子の値段が跳ね上がる(→最終的には消費者向けの販売価格も高騰する)ことが想定されます。(種子法廃止の問題については、こちらの記事が詳しいです)。

 

なんだか、食の安全、安定供給という方向から、ますます遠ざかってる感じですよね…(> <)!! 世界を見渡しても、種子ビジネスは数社の超・巨大資本による独占化が進み、種子に関する法制度はそれら独占企業に有利に働くよう、改変されてきています。イギリスでは、国が承認した種しか売買・流通できないようにしたり(認可料は1品種当たり約70万円と高額)、フランスでは自家採取した種を友人と交換するだけで逮捕される(!)という法律まで作られたそうです…!(その後、違反要件は若干緩和)。

 

「種を制するものは世界を制する」。今、世界中で、種、そして食をめぐる壮絶な支配権争いが起こっているのです(> <)!!

 

ところで、野口のタネのホームページには、野口さんの講演スケジュールとともに、講演依頼の際の注意事項も書いてあります。

 

「講演のご依頼は、お話だけで3(できれば4)時間以上頂けない場合、お断りさせて頂いております。本来難しい話をご理解頂くため、この時間条件だけはご了承下さいますようお願いいたします」

 

…!!

 

野口さんの講演の、これまでの最長記録は、なんと5時間半だそうです!!!! フルマラソンどころか、トライアスロンですね^^;!

 

講演だけでなく、ラジオ番組にも多数出演されています。例えば、最近の例としては、「伊集院光とらじおと」に出演されました(野口さんのお話は、下記YouTube動画の1:08:40あたりから聴くことが出来ます)。

 

 

「講演依頼は3時間以上から」と明言している野口さんにとって、ラジオ番組に出演し、F1種と在来種について数分~数十分程度で説明しなければならないのは、きっと大きなストレスなのでしょうね(^^;)!

 

野口さんにお会いする前、ネットで、メジャーなラジオ番組に出演された時のアーカイブを、いくつか拝見していました。野口さんが説明する、F1種や雄性不稔の怖さ・不気味さについて、パーソナリティーの方々のリアクションがずいぶんと生ぬるいなぁ…と感じました。

 

F1種の危険性は科学的に立証されていないとか、そうは言っても現在の主流はF1種だからとか、マスメディア的にいろんな配慮があるのかもしれませんが、野口さんが主張する「在来種を守り抜く必要性」について、「F1種が危険だから」というよりも、「消費者の選択肢は広く確保されるべき(在来種もF1種も、消費者としてはいろいろ選べる方がうれしいよね♪みたいな)」という論調で話をまとめようとしているのが、どうにも心に引っかかりました。そうじゃないだろっ!と突っ込みたくなりますが、メジャーなラジオ局でこの問題を取り上げるには、これが限界なのかもしれません。

 

そう野口さんに伝えると、「一番すごいのがNHKだった」そうです。野口さんがNHKのラジオ番組に出演した際、ベテランのアナウンサーが聞き手でしたが、なんと、F1種のキモである「雄性不稔」について、野口さんが話そうとすると絶妙にそらされ続け、ついに番組の最後まで、雄性不稔の「ゆ」の字さえ、話すことが出来なかったのだそうです(> <)。帰るとき、プロデューサーが「雄性不稔についてお話ししていただけなくてすみません」と謝ってきたそうですが、「あれはすごいアナウンサーだった」と、野口さんはある意味感心していました(^^;)

 

F1種の問題について、そして在来種を取り巻く状況について、なかなか広まらない背景には、「広めさせない」「知らせない」圧力も大きく働いているのでは…と想像しました。

 

一般には、F1種よりも、「遺伝子組み換え」作物の方がよく知られていると思います。スーパーで食品を購入する際、原材料のところに「大豆(遺伝子組み換えではない)」などと表記されているのを、よく見かけますよね。

 

ご存知の方も多いかもしれませんが、数年前からEUでは、スペインを除き、遺伝子組み換え作物の栽培が禁止となりました。フランスで、遺伝子組み換え作物と発がんの関連性が、マウス実験で示されたことがきっかけです。これにより、遺伝子組み換え作物を大量に栽培してきたアメリカは、EUという巨大市場を失ってしまいました。(日本は遺伝子組み換え作物の栽培・輸入は規制していないので、食品のみならず、家畜の飼料としても、現在も大量に輸入・消費されています)。

 

アメリカの、かつての広大な畑(遺伝子組み換えの大豆やトウモロコシを栽培していた畑)は現在、「大麻」を栽培する畑に切り替わってきているそうです。アメリカ各地で大麻の合法化が進んでいるので、「遺伝子組み換え作物は売れなくなった、今度は大麻だ!」と、広大な大麻畑がどんどん拡大しているそうです。

 

私たちの命を支える「食」は、一体どこへ向かおうとしているのでしょうか…。2時間近くお話を聞きながら、この先、自分たちで在来種を守り育てていく以外、未来はないのかも?と思えてきてしまいました(> <)

 

野口さんにお話を聞いた後、特別に漫画部屋を見せていただきました。

 

漫画部屋入口の脱穀機。「最新特優型」って、いつの最新でしょう(^^)!?

 

 

すごい、この部屋…!!

 

 

野口さんが虫プロで編集者をされていたころの、貴重な漫画がずらり! これはもう文化遺産レベルですね!!

 

 

 

 

手塚治虫先生直筆のサイン!

 

 

 

野口さんの最初の奥さまは、漫画家だったそうです。「え! 作品見たいです!」とお願いすると、「今の奥さんが全部捨てちゃって…」ですって…!!! えええええ、そんなぁ…(T T)

 

在来の種と同じくらい、文化財の保存もすっごく大切なことなのに!!!! 種を守るたたかいだけでなく、漫画を守るたたかいも、大変なんですね…(> <)!!

 

ところで、また話は野菜に戻りますが、F1種の野菜は、在来種の野菜に比べて、栄養価が低いという試験結果が出ているそうです。検査機関によって数値に違いはあるものの、F1種の栄養価は、在来種の半分~3分の1ぐらいという結果すらあります。野菜の品種や育てられ方によっても数値がだいぶ変わるでしょうから、一概には言えないかもしれませんが、でも、これまで見聞きしてきた情報を総合すれば、在来種の方が栄養価が高そうだというのは、納得できます。

 

在来の種を販売し、在来種の野菜を食べる機会も多い野口さんは、さぞかし健康的な方なんだろうなぁ…と思いきや、実際にお会いしてみると、かなりのヘビースモーカーです。お話し中もスパスパ吸い、まだ手元に2箱もあるのに、「タバコ買ってきて」と電話したり…と、かなりの愛煙家ぶり(^^;)

 

「これじゃ、せっかく在来種の野菜を食べても、タバコで相殺されちゃいますよねー!」と、私と大澤さん(二人ともノン・スモーカー)でゲラゲラ笑っていたら、「漫画の編集者の仕事ってのは、タバコを吸う以外になかったんだよ! やめられるわけないだろ!」と、プチ切れ気味に反論していました。野口さん、面白すぎ(^^;)

 

しかも、愛用のタバコは「アメリカン・スピリット」で、「これは添加物が入ってないタバコ」ですって…! だからといって、吸えば健康になるってもんじゃないのに…(^^;)。

 

 

この日、私は購入した野口さんの著書(「固定種野菜の種と育て方」)を持参していました。野口さんに、サインをお願いしました(^^)♪ (またもやミーハーっぷりを発揮!)

 

 

 

 

 

 

これはもう、一生の宝物! 在来種栽培・種採りのバイブルとして、参考書として、ずっと読み続けたいと思います。もちろん、在来種の栽培も実践しないと!!

 

野口さんを訪問した日は、ちょうど衆議院議員選挙の直前だったので、「”希望”という言葉が、変な使われ方をされるようになっちゃったけどね…」と言いながら、メッセージを書いて下さいました。確かに…(^^;)

 

以下の写真は、お店で購入した在来の種。この時期から蒔ける野菜は限られるので、スプラウト類を買いました。「豆苗」と「貝割れ大根」。どんな風に育つのか、楽しみだなぁ!

 

 

すっかり感激し、野口さんに「私も春から在来種栽培に挑戦したいと思います! とりあえずは、種採りがしやすそうな品種から…」と伝えたら、「そんなの、どれも難しいし、どれも簡単だよ!」と言われてしまいました。

 

どれも難しいし、どれも簡単。。。

 

一見、矛盾しているように見えて、それが「在来種を育てる」ということなのかもしれません。種採りは、根気のいる大変な作業です。でも、人類が数千年に渡って、当たり前のように続けてきたことでもあります。F1種なんて、せいぜいここ50年ぐらいのことでしかありません。

 

野口さんにそのように言われて、私もきっと、「ブームを知って訪ねてきた、興味本位の人のひとり」と思われているんだろうなぁ…(^^;)と思いつつ、でも、初めて畑に挑戦した時同様、「とりあえずやってみる」をモットーに、来春からは在来種の栽培を始めてみたいと思います。

 

「絶望の日まで、希望のタネをまく」 … 野口さんの、この言葉を胸に(^^)

 

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野口さんの講演動画は、YouTubeなどに多数掲載されていますので、さらに詳しく知りたいという方は検索して見てください。こちらのインタビューテキストも分かりやすくておススメです。