【制作日誌】休暇とリフレッシュを警戒せよ! (2018.05.03 革命前夜)

日々の編集作業については、作業内容と作業時間をノートに記録しています。このノートを見れば、短期的&長期的に、どのくらい作業しているか、もしくはサボっているかが一目瞭然なのですが、なんと、諸事情や外出&来客の予定が重なり、2週間弱も編集作業から離れてしまっていたのです(> <)!

 

そのかん、畑作業もままならない状態でしたが、こちらはGW前半に集中して作業を行うことで、遅れを取り戻すことが出来ました。いやぁ、この時期の頑張りは、梅雨~秋分あたりまでの食料自給率に直結するので、ほんと、追いついて良かったです!

 

一方、2週間も放置した編集作業については、やっと今日から再開します!!

 

以前、『外泊』のキム・ミレ監督と話していた時に、ミレさんも同じことを言っていてびっくりしたのですが、編集作業から3日間以上離れてしまった場合、作業の遅れ以上にまず、「感覚と集中力を以前のレベルにまで戻すこと」が何より大変なのです。こういう感覚はアスリートの人も同じかもしれませんが、3日以内ならまだ良いのですが、1~2週間のレベルで離れてしまうと、それはもう1か月以上離れるのと同じくらいの致命的なダメージとなります。(しかし、離れていた事情やそのかんの人生経験によっては、長い目で見た場合に、その人の視野を広げ、それが直接的/間接的に作品の質を高めるということはありますが、それは今回とは別次元の話です)。

 

一般的には、休暇やリフレッシュ、気分転換は大事と言われますが、編集作業のような行為に関しては、リフレッシュする(しすぎる)ことの弊害(!)の方が大きいです。大切なのは、日々、どれだけ編集作業を中心とした、安定した日常を繰り返すことが出来るか。そうすることで、高い集中力を保ちながら編集作業が行えるのだと思います。

 

編集作業は、同じことを繰り返しているように見えて、実はそうでなく、日々進化・深化していくので、はまりこめばはまり込むほど、逆に、余計な気分転換やガス抜きをしてこの感覚を薄めてしまいたくない…という気持ちになるのです。この心境に到達すると、本当に濃密な編集作業が出来ます。

 

同じ映像を見るでも、その映像をどのように読み取れるか、そこから何を受け取れるかは、見る側(編集者)の五感によるので、自分の感度が研ぎ澄まされているほど、読み取り力が増します。単に、「今日は編集作業を〇時間やった」という時間的な長短は、あまり意味がないのです。(もちろん、毎日一定時間以上やらないと、いつまでたっても映画が完成しませんが^^;!)。

 

…せっかくその境地に達して、また振出しに戻るって、本当にもったいないことですよね!!

 

「出かける」「外に遊びに行く」などの、”外的な”リフレッシュは控えた方が良いですが、引きこもり系表現者の場合、自分の日常生活の中には、リフレッシュの要素を取り入れることがとても大切です。私の場合は、畑仕事がまさにそれです。畑は、重労働でもあるので、「楽しい」だけでは継続できない部分もありますが、生活全体を見れば、畑仕事をすることで、日々の生活のリズムが一定に保たれ、体力向上にもつながっています。体力の向上は、集中力と密接にかかわるので、編集作業のようなデスクワークの人にも(こそ)大事なことです!

 

全ての映画監督は、畑をやりましょう!(力説^^)

 

ところで昨日、1通のお手紙が届きました。以前、上映会を開催してくれたことがある方で、私のこれまでの作品は全て観ていただいている人。

 

 

数年前にインターネットを使うのをやめたそうで、以来、メールではなく、お手紙をたまに送ってくださいます。今回のお手紙には、新聞記事のコピーと、「最近、DVD完成したら1枚注文したいので、送って下さいませんか?」とだけ書かれていました。

 

 

もしインターネットを使う人ならば、私のこのブログを読めば、次回作の完成はまだほど遠い状況であるということが分かりますが(それはそれで問題ですが!)、でも、こんな風に、タイトルもあらすじもDVDの値段(!)も知らない映画を、購入希望してくださるなんて…と、うれしくなりました。だってこれは、テーマが何であれ、「私」が作った映画を観たいと言ってくださっているということですもの!

 

2週間のリフレッシュを経て、すっかり脳みそが弛緩してしまいましたが、このお手紙を編集部屋の机に貼って、また今日から編集作業を頑張ります!!

 

以上、制作日誌代わりの「編集作業再開宣言」でした(^^)/