【コロナウィルス・ワクチン】アストラゼネカ社製ワクチン、接種時のリーフレットと身体への影響(イギリス・日本語訳あり)

新型コロナウィルスに関して、日本はファイザー、モデルナ、アストラゼネカとの間で、供給の契約を結んでいます。

 

現在、イギリスではアストラゼネカ社のワクチン接種が大規模に行われていますが、ロンドン近郊に住むポールより、1回目のワクチンを接種したという知らせをもらいました。

 

私自身は正直、短期間で開発されたワクチンを接種するのは、人体実験をされているようで抵抗があるのですが、ポールを含め、イギリスの知り合いの多くはワクチン接種に積極的です。できる限り多くの人がワクチンを打たないと、このコロナウィルスは収束しない、というのがその理由です。

 

ポールは、3月20日(土)にアストラゼネカ社のワクチンを接種しました。ポールは40代の男性です。接種後、体にどのような反応が現れたかを教えてもらいました。また、会場で配布されたリーフレットの全ページをスキャンして送っていただきましたので、簡単な訳を添えてご紹介します。

 

まず、ワクチンを接種した後の体の変化について:

 

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土曜日にワクチンを接種しました。50代以上は(ポールは40代後半ですが)、予約は不要で、会場に直接出向けば接種を受けられます。接種会場には大勢の人がいて、長い列ができていました。

 

ワクチンを接種した翌日(日曜日)は、午前2時にとても気分が悪くなって目が覚めました。偏頭痛、熱、痛みがありました。それらは、日曜日の午後3時ぐらいまで消えませんでした。それから私はやっと、3時間ほど寝ることができました。

 

目覚めたとき、私はやっと自分の体が人間に戻れたような気分になりました。今日(接種から4日後)、私は散歩のため外出しましたが、足はまだふらつくような感じがします。でも、私は自分はもう回復したと感じています。

 

ワクチンを接種する前、ヨーロッパでは、アストラゼネカ社のワクチンは血栓が生じると大騒ぎになりました。血栓との因果関係は示されていないのですから、これはばかげていると思いますが、ヨーロッパの国々では、高齢者にアストラゼネカのワクチンを打つことを見合わせました。

 

このような動きを受けて、イギリス国内でもワクチンを打つことに懐疑的になる人が出てきて、私自身も接種会場に向かう道中、ワクチンを打ちたくない気持ちになりかけたのですが、接種を終えた今、私は喜びで踊りだしたい気分です。3週間後(2回目の接種後)にはコロナに打ち勝てるのですから!

 

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ちなみに、彼の両親(ともに80代)には特に目立った副作用はなく、妹(40代)は熱や痛みが数日間続く状態だったそうです(現在は回復)。

 

次に、ワクチン接種会場で配布されていたリーフレットをご紹介します。先に簡単な訳を紹介し、末尾にリーフレット原本の画像を掲載します。

 

リーフレットの簡単な訳

 

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アストラゼネカ社のCovid-19ワクチン
接種時に渡されるリーフレット

 

このワクチンは、英国保健省と医薬品・医療製品規制庁が暫定的に供給するものです。18歳以上への接種の許可を仮承認しています。副作用があった場合は、セクション4の手順に従い情報を寄せてください。

 

ワクチン接種前に、このリーフレットをすべて注意深くお読みください。

 

このリーフレットの内容
1. アストラゼネカ社のワクチンについて
2. ワクチン接種を受ける前に知っておいてほしいこと
3. ワクチン接種がどのように行われるか
4. 起こりうる副作用
5. ワクチンの保管
6. パックの内容及びそのほかの情報

 

1. アストラゼネカ社のワクチンについて

 

「COVID-19ワクチンアストラゼネカ」は、18歳以上の人々をCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)から予防するために使用されるワクチンです。COVID-19は、コロナウイルス(SARS-CoV-2)と呼ばれるウイルスによって引き起こされます。

 

アストラゼネカ社のワクチンは、体内の自然な防御(免疫システム)を刺激します。 それにより、ウイルスに対して抗体を作らせ、将来あなたを守ります。ワクチンには、COVID-19を引き起こす成分は含まれていません。

 

2.ワクチン接種を受ける前に知っておいてほしいこと

 

以下の場合、ワクチンを接種してはいけません:
・過去に化学物質によってひどいアレルギー反応を起こした場合。
・セクション6に掲載された成分によって、ひどいアレルギー反応を起こした場合。
・アレルギー症状には、皮膚のかゆみ、息切れ、顔や舌の腫れなどを含みます。
・アレルギー反応がある場合、かかりつけ医または医療の専門家に素早く連絡する、または最寄りの病院の緊急外来へ行ってください。命の危険にかかわります。

 

もし、アレルギー反応かどうかはっきりしない場合は、かかりつけ医、薬剤師または看護師へご相談ください。

 

警告および予防
以下の場合は、ワクチン接種前に、かかりつけ医、薬剤師または看護師に告げてください:

 

・これまでに、なんらかのワクチンを接種後、ひどいアレルギー反応(アナフィラキシー)があった場合。
・現在、38度以上のひどい感染症を患っている場合(それほどひどくない風邪のような症状程度ならば、ワクチン接種を遅らせる必要はありません)。
・出血やあざの問題がある場合、もしくは血液凝固を防ぐ薬を服用している場合。
・免疫システムが正常に機能しない場合(免疫不全)、または免疫系を弱める薬を服用している場合(高用量コルチコステロイド、免疫抑制剤、またはがん治療薬)。

 

他のワクチンと同様に、アストラゼネカ社のワクチンは、予防接種を受けたすべての人をCovid-19から保護しないかもしれません。また、ワクチンを受けた人がいつまで保護されるかはまだ分かっていません。現在、免疫系が弱い人や、免疫応答を抑制または予防する慢性治療を受けている人のデータがありません。

 

子どもと青少年
現在、アストラゼネカ社のワクチンは、小児および18歳未満の青少年の使用に関するデータはありません。

 

その他の医薬品およびアストラゼネカ社のCOVID-19ワクチン
あなたが他の薬やワクチンを、現在服用している、最近服用した、またはこれから服用するかもしれない場合は、かかりつけ医、薬剤師または看護師に伝えてください。

 

妊婦および授乳中の方
もしあなたが妊娠および授乳中の場合、もしくは妊娠しているかもしれないと思う場合、またはこれから妊娠を計画したいと思っている場合は、かかりつけ医、薬剤師または看護師に伝えてください。妊婦や授乳中の女性がアストラゼネカ社のワクチンを接種したデータは限られています。ワクチンを接種できるかどうか、かかりつけ医、薬剤師または看護師と話し合ってください。

 

車の運転と機械の操作
アストラゼネカ社のワクチンは、車の運転や機械の操作をする能力への、わかっている情報はありません。しかしながら、セクション4に記載されている副作用は、車の運転や機械の操作へなんらかの影響を及ぼすかもしれません。もし体調がすぐれない場合、車の運転や機械の操作は控えてください。

 

ナトリウムとアルコールの含有
アストラゼネカ社のワクチンには、ナトリウムとアルコール(エタノール)が含まれています。
この薬に含まれるナトリウムは、投与量0.5 mlの用量あたり1 mmol(23 mg)以下です。これは本質的に「ナトリウムの含有なし」のレベルです。
この薬は、投与量0.5 mlあたり0.002 mg のアルコール(エタノール)が含まれています。非常に少量なので、顕著な効果(作用)を引き起こすには十分ではありません。

 

3. ワクチン接種がどのように行われるか

 

ワクチンは筋肉(通常は上腕)に注射されます。
2回注射します。2回目の接種を受ける際、また来るように言われます。
2回目の注射は、最初の注射の4〜12週間後に接種することができます。

 

最初のワクチン接種が、アストラゼネカ社のワクチンだった場合、2度目の接種も(他社製ではなく)アストラゼネカ社のワクチンを接種すべきです。

 

2回目の接種を受けなかった場合
2回目の接種スケジュールを忘れて逃してしまった場合、かかりつけ医、薬剤師、または看護師にご相談ください。2回目の接種をきちんと受けることが非常に大切です。

 

4. 起こりうる副作用

すべての薬と同様に、このワクチンは副作用を引き起こす可能性がありますが、副作用がすべての人に起こるわけではありません。このワクチンの臨床研究では、ほとんどの副作用は軽度なもので、数日間で解消しました。中には接種後1週間ほど副作用が見られる場合もありました。もし痛みや発熱などの副作用が厄介な場合、パラセタモールを含む薬を服用してください。

 

アストラゼネカ社のワクチン臨床試験中に発生した副作用は次のとおりです:

 

非常に一般的な副作用(10人に1人以上に起こりえます)
・接種の際の痛み、熱、赤み、かゆみ、腫れまたは打撲傷
・全体的に気分が悪い
・疲れを感じる(疲労)
・悪寒や発熱感
・頭痛
・気分が悪い(吐き気)
・関節痛や筋肉痛

 

一般的な副作用(10人に1人以上に起こりえます)
・注射した部位のしこり
・発熱
・気分が悪くなる(嘔吐)
・高熱、喉の痛み、鼻水、咳、悪寒などのインフルエンザに似た症状

 

あまり一般的ではない副作用(100人に1人あるかどうか)
・めまい
・食欲減退
・腹痛
・リンパ節の肥大
・過度の発汗、皮膚のかゆみまたは発疹

 

臨床試験では、非常に稀なケースとして、神経の炎症に関連する副作用(しびれや感覚の消失を引き起こす可能性)が報告されました。しかし、それらがワクチンに起因するものかどうか、確認されていません。

 

もしあなたがこのリーフレットに記載されていない副作用を感じた場合は、かかりつけ医、薬剤師、または看護師にお知らせください。

 

副作用の報告
副作用が生じた場合は、かかりつけ医、薬剤師、または看護師に相談してください。このリーフレットに記載されていない副作用も含めてです。

 

副作用が心配な場合は、「コロナウイルス・イエローカード」ウェブサイト(下記)へ直接報告することができます。
https://coronavirus-yellowcard.mhra.gov.uk/

 

または、Google Playまたはアップル・ストアで、「MHRAイエローカード」で検索し、可能であれば、ワクチンの会社名とロット番号を入力してください。

 

副作用を報告することで、このワクチンの安全性に関するより多くの情報を提供することができます。

 

5. ワクチンの保管

 

ワクチンは子供の目の届かないところに置いてください。
医師、薬剤師、看護師は、このワクチンの保管、および未使用のワクチンの廃棄を正しく行う責任があります。

 

保管
箱に記載されている有効期限を過ぎたものは使用しないこと。
有効期限は、記載された月の最終日(月末)までです。
冷蔵庫(2°C~8°C)で保管してください。
凍らせないでください。
光に当てないよう、小瓶は外箱の中で保管してください。

 

このワクチンは防腐剤を含んでいないので、医療保険の専門家によって取り扱われるべきです。最初の投与が行われた後(開封された後)、6時間以内にそのワクチンを使用するべきです。使用する間、ワクチンは2°C~25°Cで保管される必要があります。

 

ワクチンの廃棄
アストラゼネカ社のワクチンには、遺伝子組み換え生物(GMO)が含まれています。未使用のワクチンや廃棄物は、各自治体のルールに従って廃棄する必要があります。こぼれたワクチン液は、適切な抗ウイルス消毒剤などを使い、消毒してください。

 

6. パックの内容およびその他の情報

 

アストラゼネカ社のワクチンに含まれるもの
1回の投与(0.5 ml)には、以下が含まれます:
COVID-19 ワクチン (ChAdOx1-S* 組換え) 5×10 10(10乗) ウイルス粒子

 

*SARS-CoV-2スパイクをコードする組換え、複製欠乏性のチンパンジーアデノウイルスベクター糖タンパク質。遺伝子組み換えヒト胚性腎臓(HEK)293細胞で生産される。

 

このワクチンは、遺伝子組み換え生物(GMO)を含有します。

 

他の賦形剤は、L-ヒスチジン、L-ヒスチジン塩酸塩一水和物、塩化マグネシウム、六水和物、ポリソルベート80、エタノール、スクロース、塩化ナトリウム、二水和物二ナトリウム、水です。

 

アストラゼネカ社ワクチンの外観とパックの内容
注射のための溶液。この溶液は、わずかに茶色を帯びた無色の液体です。やや不透明で粒子はありません。

 

パックサイズ(すべてのパックサイズが販売されるわけではありません):
・10回分の小瓶(5ml)が10本
・8回分の小瓶(4ml)が10本

 

製造者
MedImmune UK Ltd
6 Renaissance Way
Liverpool, L24 9JW
United Kingdom (イギリス)

 

MedImmune Pharma B.V., Nijmegen
Lagelandseweg 78
Nijmegen, 6545CG
Netherlands (オランダ)

 

この薬品に関するご質問は、以下へお願いします:
AstraZeneca UK Ltd (アストラゼネカ・イギリス)
電話: 08000541028

 

このリーフレットは2020年12月に改訂されました。

 

そのほかの情報
www.azcovid-19.com

 

以下は、接種会場で配布されたリーフレットです(表紙含め全6ページ)。

 

 

 

 

 

 

 

 

以上が接種会場で配布されたリーフレットです。

 

ワクチンは、どこの国でも接種が強く推奨されています。とはいえ、接種は任意で自己責任…。

 

ならばせめて、有利・不利にかかわらず、正確な情報がより多く公開・共有され、私たちが判断できる材料が増えてほしいと願います。