【映画監督、日々の暮らし#27】農地を「借りる」のではなく

先月中ごろに裏庭の竹や木々の伐採を終えてからは、少しずつ畑の整地をしています。

 

整地とは、私の場合は、冬野菜の収穫を終えたスペースごとに、雑草や小石、木の根などを取り除き、石灰と鶏ふん、ぼかし肥料を加えて、軽く耕しておく作業のことです。これで、来月からの春夏野菜シーズン到来に備えます。

 

私の場合、作業の流れは、基本的に以下のパターンです。

 

白菜の収穫を終えた畑。手前左はニンニク。

 

 

ニンニクは、昨年の8月末に植えました。収穫は6月頃。

 

 

まずは、ニンニク以外のスペースに生えている雑草と小石を取り除きます。

 

 

太い木の根なども出てきます。これらは、野菜(特に根菜類)の生育の障害になるので、なるべく取り除きます。

 

 

軽く耕します。

 

 

石灰と鶏糞、ボカシ肥料をまきます。日本は雨が多いので、どうしても土は酸性に傾きます。多くの野菜は(ほうれん草などは特に)酸性土壌を嫌うので、アルカリ性の石灰を加えます。私は、牡蠣殻の石灰や苦土石灰を使用しています。(本当は牡蠣殻の石灰だけを使いたいのですが、値段が割高なので、割安な苦土石灰も混ぜて使用しています^^)。

 

 

石灰などを鋤きこみながら、表面を平らに整えて完成。基本的にはこの作業の繰り返しです。私の場合、土の中の障害物の多少によっても異なりますが、たたみ1畳分の整地作業にかかる時間は、大体30分ぐらいです。

 

 

計画的に野菜の収穫をしていき、収穫が終わったスペースから順次、整地をしていきます。

 

 

ボカシ肥料をまきます。

 

 

整地完了!

 

 

他の場所も同様に進めます。部分的にでもスペースが空いた場所は、どんどん整地作業をしていきます。

 

 

 

順調に進んでいた整地作業ですが、先月22日の大雪で、すっかり予定が狂ってしまいました。雪がなかなかとけないので、畑仕事が出来ませんでした。

 

最近になって(やっととけ始めた)と思ったら、ふたたび昨日の雪。また当分畑仕事が出来ない・・・と残念に思っていましたが、昨日の雪は意外に早くとけたので、今日は久しぶりに整地作業を再開しました。

 

今日はこちらのスペースを。

 

 

昨年開墾したこの一帯は、特に石ころだらけです。なので、去年は根菜類ではなく、枝豆やモロヘイヤなど、根の深くない野菜を栽培していました。

 

取り除いた石ころ。

 

 

鶏ふん。ぼかし肥料もそうですが、私は「目安」とされている量よりも、ずいぶん少ない肥料を与えています。今年は、あえて肥料や水やりを少なくして、強い野菜に育てようと考えているからです。どんな結果になるでしょうか?!

 

 

こちらも整地完了!

 

 

別の角度から撮影。周りに植えてあるのは、主に白菜と大根です。

 

 

生育が遅く、結球しなかった白菜ですが、十分食べることが出来ます(^^)

 

 

葉はだいぶ萎れていますが、長さ10センチほどには育っている大根。こちらももちろん食べられます。

 

 

私の家の周りには、畑がたくさんあります。このあたり一帯の地主さんが、貸し出しているそうです。地主さん自身も畑仕事をしているので、私は通りすがりに時々声を掛けて、「これは何の苗ですか?」とか、「なぜ袋を被せているのですか?」などと質問し、畑作業について分からないことを教えてもらっています。

 

地主さんが貸している土地は、深さ1メートルぐらいまで小石や木の根がない、自慢の土地なのだそうです。小石と根っこと格闘する私から見れば、うらやましい状態の畑。

 

地主さんによれば、この地域の高齢化が進み、畑を借りてくれる人が年々少なくなっているそうです。「畑を借りないか? お宅の庭に比べたら、ずっと良い土だよ」と何度も言われました。

 

好奇心から賃料を聞くと、「年間1坪あたり100円」。つまり、50坪で年間5,000円。

 

へぇ~、そんなに安くで借りられるんだ??

 

まぁ、ここが「ど田舎」というのも勿論ありますが、都会の、猫の額ほどの市民農園と、その賃料に比べたら、年間5,000円なんて、ほとんどタダみたいな金額です。

 

畑の面積が50坪もあれば、それを計画的・効率的に運用すれば、ひと家族を養えるぐらいの野菜が収穫できると思います。

 

地主さんの貸し畑は、私の家から歩いて1~2分のところですし、金額的にもとても魅力的な条件ではありましたが、私は農地を借りるつもりはまったくないのです。

 

私が、庭のない家に住んでいるならば、農地を借りるという選択肢はありえるのですが、今、自分が住んでいる家で、「庭を畑に変えていく」というのは、私にとっての「生き方実験」(?)でもあるからなのです。

 

荒地や空き地を、どのようにして開墾し、土壌を改良し、野菜が育つ土地に変えていくことができるか。

 

そのノウハウはきっと、(自分も含む^^;)「持たざる者」、「貧しい者」たちが、生き延びていく知恵となるのではないかと思うからです。

 

何はなくても、食べ物がある。

 

大きな病気などを抱えていると、また事情は違ってくるかもしれませんが、とりあえず重病ではないという人ならば、「食べ物を自給できる」というだけで、ずいぶん生活の安心感が増すのだということを、私自身、身をもって実感するようになりました。

 

なので、こういったこと(=農地ではない荒地で野菜を作る)が、もっと手軽に、誰にでも出来るように、経験を積みたいなぁと思うのです。

 

そんなわけで、今の暮らしでは農地を借りず、庭を畑に変えていく・・・という方針でやっていこうと思っています。

 

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農地を「借りる」のではなく、農地に「する」。
日本中の空き地を耕せば、もう、食べ物には困らない!!
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究極の目標は、これです(^^)

 

庭がある人、近所に空き地があるという人は、どんどん耕して行きましょう!!

 

以上、畑の整地についてでした(^^)