【映画監督、日々の暮らし#32】開拓農民に思いをはせる

もうすっかり季節が変わったと実感できるような、春の陽気が続いています。先週あたりから、春夏野菜の作付けも徐々に始まりました。畑をやっている人たちは、これから忙しくなりますね(^^)♪

 

去年は、畑の面積を1.5倍ほどに増やし、プランター栽培も30個ぐらいまで手を広げたので、これが私の限界だと思っていました。(これ以上やったら、畑仕事しかできなくなる)、と。

 

しかし事情が変わり、私は今年、さらに畑の面積を広げるべく、2月から開墾作業をしてきました。

 

なぜなら、今年から在来種の栽培に挑戦するので、広い面積が必要になるからです。例えば、これまでは苗を1~2本購入していただけのミニトマトやキュウリ、カボチャなどが、今年は「種」からの栽培となるので、その分多めに植える必要があるからです。

 

在来種の種を、「野口のタネ」通販で購入。「第四種郵便・農産種子」って、とうとう私もこんな郵便が届くようになったのね~~(^^)

 

 

 

カボチャの苗10本とか、そんな大量に育てるスペースが一体どこにあるんだ?!と、想像するだけで恐ろしくなりますが…(^^;)

 

在来種の栽培が成功するか分かりませんが、とにかくやってみるしかありません。(もちろん楽しみでもある^^)

 

庭の空いているスペースを畑に転用すべく、開墾します。日当たりが良く、なおかつ人が歩かないエリアを選びます(じゃないと野菜が踏まれちゃいますからね^^;)。

 

 

これまで、開墾には「ツルハシ」を使ってきましたが、ツルハシは本当に重いし、石ころや木の根ばかりの私の庭では、ツルハシを振り下ろした際の衝撃で、腕も道具も傷むような気がして、ツルハシを使うのはやめました。

 

とにかく、庭の敷地はどこも石ころだらけで、農民泣かせです。去年畑として使っていた場所でさえ、今回、さらに石ころを丁寧に取り除いたら、まだこんなに出てきました(> <)

 

 

 

ツルハシの代わりに開墾に使う、主な道具はこれ1本。カギ鎌です(^^)

 

 

ツルハシに比べて、随分頼りなく見えるかもしれませんが、カギ鎌はとっても優秀なのです(^^)!!

 

これで表面上の雑草を取り除きつつ、土を浅く掘り起こしながら、石ころなどの障害物を検知します。ツルハシのように振り下ろすことはしないので、手・腕にも衝撃(負担)が少ないです。

 

それにしても、このエリアは石ころ(しかも大型)ばかり…! 畑にするところ、間違えたかもなぁ…(^^;)

 

 

普段は、握りこぶし大の石ころが中心ですが、ここは「漬物石」レベルのがゴロゴロ…!

 

 

 

せいぜい畳一枚分程度の畑起こしで、こんなに石が出てくるなんて、ここは一体何に使われていたんでしょう?!

 

 

「漬物石」どころか、「炊飯器」サイズの石も…(> <)。これは取り出すのが相当大変でした。しかも、ムカデつき…!!! オオスズメバチ(女王バチ)のサナギまで出てきて、悲鳴をあげました(でも、角材ですりつぶして殺しましたけどね)。

 

 

 

この石ころが重すぎて、介護労働者の心境に(^^;)

 

 

夕暮れまでかかってやっとここまで。つ、疲れた…。これ、腰もバキバキになる感じで、気をつけないとヤバいです…。

 

 

 

この日取り除いた石ころ。この日は大きめの石だけ取り除き、翌日に小石や木の根を取り除きました。

 

 

作業が終わる頃には、カギ鎌の柄にこびりついた土が固まっていました(^^;)

 

 

 

土をこそげ落としてきれいに(^^)

 

 

翌日に開墾仕上げ終了♪ 石灰とボカシ肥料を撒いて、作付けに備えます。

 

 

それから数日後、隣のスペースも開墾しました。

 

 

 

かなり大変な作業ではありましたが、これまで単に雑草が生えるだけだったスペースが、畑に生まれ変わりましたよ! 何を植えようかな~~~(^^)

 

 

私の庭は、間違いなく「荒地」「耕作不適格地」に分類されると思いますが、根気よく開墾し、土壌を改良し、畑に変えていく作業をしながら、「開拓農民」と呼ばれた先人たちのことを思いました。

 

私なんて、しょせん数十坪のなんちゃって畑でしかありませんが、それでも四苦八苦しながら開墾作業をしています。ならば、生きていくために、生き延びるために、痩せた荒地を開墾し、田畑に変えていった人たちの苦労はいかばかりか…と。そして、苦労して立派な畑に育てた土地を、再び国策や人災で手放さなくてはならなくなった人たちの無念さは…と。

 

小さな畑を耕しながら、そんなことを思った春でした。