【映画監督、日々の暮らし#60】寒仕込み!自家製味噌の作り方&カビさせないコツも!(詳しい写真レシピ付き)

一年で一番寒いと言われる時期、大寒。文字通り寒い日が続いていますが、私の家では大寒の前日(1月19日)にエアコンが壊れてしまいました!!

 

まだ購入して半年しかたたないのに…(> <)

 

10日後にメーカーの作業員の方が来てくれましたが、室外機そのものが故障(初期不良)とのことでその日は修理ができず、室外機ごと交換することになりました。

 

今のところ、2月3日に新しい室外機を設置してくれることになっています。今度こそ動くと良いですが!!

 

…ということで、もう2週間近く「暖房なし」生活をしています。多少慣れてきたとはいえ、やっぱり寒いですね~(^^;)

 

寒さ対策も兼ね(?)、今週は味噌の仕込みをしました。味噌の仕込みは、雑菌の繁殖を抑えるために、1~2月上旬ぐらいまでの寒い時期に行うとされています。ここ数年、毎年この時期に味噌を仕込んでいるので、今日はその様子を写真付きで紹介したいと思います!

 

味噌の作り方は、ネットにも様々な作り方が出ています。私の場合は以下の本を参考に、そこから少しアレンジを加えて作っています。

 

「初めて作る保存食」(著者:瀬戸口しおりさん)

 

 

もう10年近く前に購入した本ですが、今でも時々開き、様々な保存食づくりに挑戦しています。

 

 

イカの塩辛、柚子こしょう、ツナ、レバーペーストなど、自分で作るものは美味しさも格別(^^) 保存食づくりに興味のある人には、おススメしたい本です。

 

 

味噌の材料は至ってシンプル。乾燥大豆、麹、塩だけです。以下の量(乾燥大豆1キロ、乾燥麹800g~1キロ、塩800g程度)で、約4キロの味噌が出来上がります。

 

 

購入すれば分かりますが、味噌の場合は、手作りすることで安くなる…というものではありません。スーパーで販売されている味噌(無添加の商品を含む)と、ほとんど同じ・もしくは割高でさえあります(大豆を自分で栽培している…とかなら別ですが)。

 

それでもなお手作りをするというメリットは、材料にこだわることができる、自分好みの味わいにできる、味噌を仕込む工程が楽しい…という感じでしょうか。

 

幸い、私の場合は初回から失敗したことがないので、今ではもう、味噌を買うということは考えられないぐらい、自分の味噌に満足しています(^^)

 

自家消費1年分&おすそ分けで、今年は8キロ分を作ることにしました。調理器具・スペースが限られるので、2回(2日間)に分けて仕込みます。

 

味噌作りは、前日からの準備が必要です。

 

まずは、大豆を一晩、たっぷりの水につけます。乾燥大豆は、水で戻すと体積が2~3倍に増えるので、戻しても溢れないよう、十分にゆとりを持った容器を使います。

 

 

 

たっぷりの水を用意します。できれば戻しに使う水も、ミネラルウォーターなど、美味しい水にこだわりたいもの。

 

 

翌朝、大体8~9時間ぐらいで、以下のような状態になります。これで戻しはOKです。

 

 

戻した大豆を圧力鍋で蒸します。(大抵のレシピでは、大豆は鍋で煮る・茹でると書いてありますが、「圧力鍋で蒸す」方法のほうが、時短かつ茹で汁に旨みが流れにくいのでおススメです)。

 

味噌作りの道具類。大豆を潰すマッシャー、計量スプーン、蒸し器。いずれも100円~数百円程度です。その他、やり方に応じて圧力鍋やバット(フライパンで代用可能)なども用意します。

 

 

圧力鍋に蒸し器をセット。水は蒸し器の底につかない程度まではります。(水が少ないと、蒸している途中に水不足になってしまうので注意)。

 

 

豆類を圧力鍋で茹でる・蒸す場合、大抵、容量の3分の一程度までという注意書きが書かれているかと思います(多いと、茹でている途中でブクブクと泡が噴き出してしまうからです)。容量を守って、少なめに大豆をセットします。

 

私の場合は、4キロ分の味噌を作るのに、大豆は6回程度に分けて蒸します。ですから、味噌の仕込みは半日がかりの作業となります。

 

 

蒸す時間は、圧力鍋の性能や好みによっても異なりますが、私の場合は、圧力がかかり始めてから弱火にして30分程度蒸します。

 

 

30分蒸した後に火を止め、オモリが自然に下がるまで放置し、蓋を開けます。

 

蒸しあがった大豆。手でつまむとつぶれるぐらいの柔らかさです。

 

 

手順が前後しますが、大豆を圧力鍋で蒸している間、やっておくべき作業があります。それは、味噌の仕込み・保存で使う容器の消毒です。

 

味噌を仕込む容器には、果実酒を漬けるためのガラス瓶などが使えます。4キロの味噌(乾燥大豆1キロ、麹800グラム、塩800グラム)の場合、4~6リットル程度のガラス瓶がちょうど良いです。

 

ガラス瓶を熱湯消毒する人もいますが、熱湯で割れてしまう危険性もあるので、ぬるま湯で丁寧に洗い、よく乾かした後、焼酎などのアルコールをキッチンペーパーに浸して全体を拭くのが良いでしょう。

 

瓶の底には、10~15グラム程度の塩をまぶしておきます。カビ発生抑止のためです。

 

 

 

さて、大豆を蒸している間に、もうひとつやっておくべき作業があります。

 

乾燥麹に塩を混ぜたものに、人肌程度の温度まで冷ました大豆のゆで汁を少し加えて混ぜ、30分ほど置いておくのです。こうすることで、麹の働きが活発になります。

 

私の場合は、大豆を6回に分けて蒸すので、麹と塩も、全体の分量の6等分した量を使います。

 

※家庭で作る保存食で、「減塩」はあまりお勧めしません。家庭での保存食づくりは、工場で無菌状態で作るのとは違うので、塩(砂糖なども)を減らしてしまうと、カビが生えてしまう危険性があるからです。分量をきちっと守り(もしくは多少多めに)、仕込む方が安心です。もし、健康上の理由などで、減塩の味噌にする必要がある方は、市販の味噌を購入した方が良いでしょう。

 

バットの代わりに、フライパンで代用。

 

 

麹と塩を軽く混ぜます。

 

 

本当は大豆のゆで汁(蒸し器の底にたまった茹で汁)を使うのですが、初回は茹で汁がまだとれないので、大豆を戻した際の水を人肌程度に温めて使います。1回分の水は大さじ2杯程度でとても少なく感じますが、全体にギリギリ行き渡る…程度の水分で、麹の活性化には十分です。

 

かき混ぜたら、30分ほど放置しておきます。

 

大豆が蒸しあがったら、麹とは別のフライパンに取り出します。

 

 

圧力鍋の底には、大豆を蒸した後の汁が残っています。2回目以降は、こちらの汁を麹の活性化などに使います。

 

 

 

蒸した大豆を、マッシャーで潰していきます。味噌作りで一番手間のかかる・力の要る工程です。

 

 

潰す際、水分が足りなくてパサパサしすぎるときは、適宜、大豆のゆで汁を足します(足し過ぎに注意!)。

 

 

大体、このぐらいになるまで潰します。多少粒が残っていても、後の工程でも潰すことができるので、完璧にやる必要はありません。

 

 

潰した大豆の上に、30分ほど寝かせておいた麹を加えます(味噌の仕込み作業を、連続して絶え間なく行うには、このタイミングで次の分量の大豆を圧力鍋で蒸し、麹も活性化させておくのが良いでしょう)。

 

 

 

大豆と麹が均等なバランスで混ざるよう、大豆ミンチの中に麹を練り込んでいきます。その際、潰しきれなかった大豆があれば潰していきます。

 

 

均等に混ざったら、ひと塊にします。

 

 

大豆と麹がほぼ均等に混ざっています!

 

 

今度は、テニスボール大ぐらいに丸めます(わざわざテニスボール大に分ける理由は、味噌の仕込み時、なるべく空気が入らないようにするために、小さなかたまり毎に分けてぴっちりと仕込んでいくためです)。

 

このボールは、あとでつぶれるので、きれいな形にする必要はありません(^^)

 

 

あらかじめ消毒し、底に塩をふったガラス容器に、テニスボール大にした大豆・麹ミンチを敷き詰めていきます。こぶしを使ってギュウギュウと圧迫し、なるべく空気の層が作られないようにします。(ちなみに、容器の水滴は消毒に使った焼酎です。水分厳禁!!)

 

 

同様に、大豆・麹ミンチのボールをギュウギュウと敷き詰め、重ねていきます。

 

 

 

ひたすら、上記の工程を繰り返し、全ての大豆・麹ミンチを敷き詰めたら、表面に塩をまぶします。これもカビ防止のためです。特にキワ(端)の部分にカビが生じやすいので、キワの部分には多めに塩をまぶしておきます。

 

 

 

その上に、ラップを敷きます。こちらも、なるべく空気を抜きます。

 

 

ラップの上には、重石を載せます。私はいわゆる「重石」を持っていないので、未開封の塩(1キロ)を清潔なビニール袋にいれたものを、重石として代用しています。

 

 

横から見た状態。

 

 

さて、味噌作りの工程は終わりに近づいてきましたが、ここまで注意を払っても、ネット上では「味噌がカビた!」という悲鳴が後を絶ちません(> <)。万が一カビてしまった場合でも、カビの部分を取り除けば大丈夫と言われてはいますが、やはり、カビは出来れば発生させたくないもの…。

 

そこで、最強のカビ防止策として、最後に加えるのが「練りワサビ」です! 私は、この方法を試しているからなのか、これまでに一度もカビたことがありません。おススメです!

 

 

練りワサビを一番上に置きます。

 

 

ガラス容器のプラスチック蓋は使わず、キッチンペーパー(または布巾など)で蓋をします。キッチンペーパー2枚を被せ、輪ゴムで留めます。

 

 

仕込み完成!! 容器には、仕込んだ日付も書いて貼っておきます。

 

 

この日は朝から気温が低く、午後からは雪が降り始めました。味噌の仕込みは、ずっと大豆を蒸し続けるので、部屋の中は蒸気が充満。暖房なしの我が家にはうってつけの作業でした。

 

窓の外はうっすら雪景色。文字通り「寒仕込み」の味噌ですね(^^)/

 

 

翌日は、残り4キロの仕込みをしました。

 

 

味噌を仕込んだ瓶は、日が当たらず、風通しが良く、なるべく涼しいところで保存します。私の場合は、梅酒やラッキョウなどの瓶の奥にしまいました。

 

 

以上が味噌の仕込み作業ですが、その後の流れがどうなるかについても、簡単に記しておきます。

 

5~6月ごろになったら、「天地返し」をします。発酵中の味噌を取り出し、上の方にあった味噌を下に、下の方にあった味噌を上にして詰めます。これは、味噌の上下を返して、なるべく均一に発酵させるためです。その際、「練りワサビ」も新しいものに取り換えます。

 

お盆を過ぎる頃には、すっかり「味噌」らしい色合い・香りになって完成です!!

 

味噌は、いったん取り出した瓶(少しでも味噌を取り出した瓶)については、全ての味噌を取り出し、清潔なビニール袋などに小分けにして詰め、冷蔵庫で保管します(全く味噌取り出していない瓶については、そのまま瓶に入れたまま常温で保管を続けて大丈夫です)。

 

味噌の仕込みは、雑菌を発生させないために、1月~2月上旬ごろまでに行うのが良いとされています。興味のある方は、来週末にでも、挑戦してみてはいかがでしょうか?

 

以上、自家製味噌作りについてでした♪