アーカイブの家~その記録、ゴミか資産か?~

先月、シビル「3分間映像ワークショップ」の課外授業として、立教大学の「共生社会研究センター」を訪問しました。

 

今日は、センターを訪問した時のレポートと、資料や記録の保存について書きたいと思います。

 

立教大学・正門前

 

 

コロナのため学内は閑散としていました。

 

 

共生社会研究センターの入口

 

 

 

共生社会研究センターとはどんな場所かというと、ざっくり言えば、国内外の市民運動の資料を収集・保存・活用している場所です。センターのホームページでは、以下のように紹介されています:

 

国内外における多様な市民の社会活動に関する資料を収集・公開し、それに基づく実証研究を通じて持続可能な共生社会の実現に資することを目的として、2010年4月に設立されました。所蔵資料を社会に開くとともに、大学や学問領域の境界を超えた研究活動により、草の根の経験が生み出す膨大な「知」を市民社会形成に活かすための拠点を目指します。

 

 

 

私は、友人の桔川純子さんにセンターを紹介していただき、大量の資料・記録の収集・保存・活用=ドキュメンタリーの記録・保存と同じ!と思い、アーカイブについて学び・知ることは、私自身にとっても、映像ワークショップの受講者の方々にとっても、とても参考になるのではないか?と感じたのでした。

 

センターでは、興味・目的に応じたワークショップも可能ということで、センターのスタッフでアーキビスト(アーカイブの専門家)の平野泉さんに、映像制作にも役立つような視点のワークショップをお願いしました(私自身も、いち参加者としてそのワークショップに参加しました)。

 

コロナのため、センターでは一度に入館できる人数が制限されていたので、同じ内容のワークショップを3回にわけて開催していただきました(感謝!!)。

 

「アーカイブ」というのは、知っているようで実は良く分からない・耳馴染みがない言葉かもしれません。当日配布された資料によれば、アーカイブ(ズ)の定義は以下のように書いてありました:

 

団体や個人が、日々の業務・活動を行うなかで作成し、受け取り、保存し、活用する文書等の総体。活動の必要に応じて作成され、保存されるノート、メモ、書簡、報告書、契約書、領収証、証明書、Eメール、録音データ、写真、ビデオなど多種多様。

 

 

ドキュメンタリーの制作過程で収集・生成される一連のもの(資料、手記、書籍、ビラ、取材メモ、写真、撮影素材etc)は、まさに全て「アーカイブズ」ということになりますね!

 

ワークショップ前のオリエンテーションの様子(向かって左側が平野さん)

 

 

保存資料の一部が展示されていました。

 

 

 

 

わたしの『さようならUR』のDVDも!!(^^)

 

 

センターについての説明を受けた後、書庫の内部へ案内していただきました。

 

 

文字通り、ずら~りと並んだ書架。なんと、書架の長さ(=資料の量)は1.3キロメートル分にも及ぶそうで、それは立教大学からサンシャインまでの距離に相当するそうです…!

 

 

海外の市民運動に関する資料

 

 

反アパルトヘイトに関する機関紙

 

 

中には、母国ではほとんど残っていないだろうという貴重な資料も。

 

 

弾圧が激しい場合、その機関紙を所持しているだけで逮捕される危険さえあります。たまたまその国を訪れた人が海外に持ち出したor海外に発送していた等で、奇跡的に保存されているとのこと。

 

保存資料の中で、とりわけ多くの量を占めているのは、水俣病などの公害問題の研究で知られる宇井純さんが収集・保管していた資料です。とにかく何でも収集する人だったようで、生協ニュースや、足跡が付いたビラ(落ちていたものと思われる)まで保存していたそう。

 

 

反基地・平和運動、べ平連などに関する資料

 

 

 

 

保管資料の多くは、上が開いているタイプのケースに収納されていましたが、資料の保存のためには上部まですっぽり覆うタイプのケースの方が良いそうで、最近はこのようなケースに収納しているそうです(ちなみに、書庫の内部は保存に適した温度にしてあるそうです)。

 

 

書庫見学のあとは、実際の保管資料を用いたワークショップ。

 

 

参加者1人ずつに、それぞれ異なる団体の資料(ノート)が渡されました。重度障がい者の介護に携わる人たちの連絡(引継ぎ)ノート、反アパルトヘイトの活動に取り組む団体のノートなど。

 

 

私に手渡されたのは、地域の女性団体の活動記録ノートでした。表紙から、75年10月3日~77年4月16日に作成されたものであるということが読み取れます。

 

 

このノートを記録された方は、編集のお仕事をされている方で、なるほど整然と簡潔に日々の活動記録が綴られていました。女性の生き方に関する勉強会に出席した記録や場外馬券場の建設反対運動など、日時、出席者、議題…といった具合で内容が記されています。

 

「老後の問題と女の自立」…40年以上前の内容なのに、今とさほど状況が変わらないようでがく然…(^^;)

 

 

他の人が取り組んだノートには、私的な感情(文句や本音など)も赤裸々に綴られていましたが、私に渡されたノートは、きっちりとした議事録的な記録で、書いた本人の私的な感情は伝わってきませんでした。

 

しかし、そのことを平野さんに伝えると、そのノートを記録した方は、自分の日記は焼いて捨ててしまったのだそうです!!!

 

日記には、いったいどんなことが書かれていたのでしょうか? 議事録よりも、むしろ彼女の日記の方を読んでみたかった…と思いました。

 

以上が、共生社会研究センターを訪ね、ワークショップに参加させていただいた報告です。

 

ここからは、私自身について書きます。

 

ドキュメンタリーを制作すること自体、日々「アーカイブズ」を収集・生成していく作業である…ということはすでに述べましたが、たいていの映像制作者・ドキュメンタリー作家たちは、私も含め、とにかく「作品を完成させる」ことに注力していると思います。

 

完成した作品は、もちろん大切に保管し、流通もさせる。しかし、その作品を作るまでに収集した資料や撮影素材一式は、果たしてどこまで保管・整理をしているのでしょうか?

 

作品によってもちろん違いますが、長期の取材をして完成させるドキュメンタリーの場合、数百時間も撮影して、実際の完成作品は1時間程度ということは全く珍しくありません。…となると、99%以上の撮影素材は、日の目を見ることなく、段ボール箱の中に放られているか、もしくは処分される…となってしまいます。

 

完成作品の中で使われなかった=重要ではない、ということではまったくなく、ノーカットのインタビューや撮影素材は、どれも貴重な時代の記録です。尺のため泣く泣く削ったシーンも数え切れないほどありますし、故人のインタビューは、この世で「私」しか記録していないというものもあるでしょう。

 

しかし、映画を完成させるという行為に対して、使わなかった・使われなかった資料や素材の保管や整理というのは、後回しにしがちな地味な作業です。

 

私の場合は、収集した資料や撮影素材一式は、作品の完成後ももちろん捨てたりはしませんが、それらは段ボール箱の中に、ただ雑然と入っているだけです。常に頭の片隅には(いつかなんとかしなくては…)という気持ちはありつつも、どうしても目の前の作業を優先し、また新しい映画作りに興味・関心が向いてしまう…の繰り返しでした。

 

しかし、(いよいよなんとかしなくては!)と思うようになったきっかけは、数年前に暮らした「家」でした。

 

当時、知り合いの広い空き家を借りて住んでいたのですが、その家はそもそも、大家さんが支援してきた映画監督の、膨大な資料一式を保管するために購入した家だったのでした。

 

その映画監督は、膨大な資料を集め、緻密に分析し作品を作る人で、数十年のキャリアののち、新作の制作途中に志半ばで急逝。これまでに集めた段ボール数百箱分の貴重な資料は、社会的にはたいへん貴重でも、ご遺族にとっては「産廃業者に頼んで処分したい」と思うものだったのです…。(過去に、「キネマ旬報ベストテン」で第一位を獲得した監督でもこれが現実!!)

 

そこで、大家さんはその資料一式を引き取り、将来的にはその映画監督のメモリアル施設を作ろうと、片田舎の広い一軒家を購入したのだそうです。

 

家の中、納屋、倉庫…と、敷地の至るところに段ボールに入った資料がありました。

 

 

 

その後、定年で退官する大学教授の資料一式も引き取ったりして、現在はゆうに千箱を超える段ボールがあるそうです。

 

私が引っ越してきた当初、大家さんは「来月から資料の整理を始める」と言っていました。

 

それが、「再来月から」になり、「来年から」になり、「○○が終わってから」になり…。私が住んでいた数年の間、資料整理は一度も行われたことがありませんでした。

 

最近では、大家さんの発言は「将来、必要な人がこの資料にたどり着いてくれるだろう。後世に任せる」に変わりました。

 

資料保管の第一歩=「廃棄させない」はやるが、その資料の分類・保管は将来の人に任せる…と、もう自分で整理をするのはあきらめたようでした。

 

廃棄をさせないという行為だけでも、もちろん大事なことで、なかなか一般にはできることではありませんが、「将来、必要な人がこの資料にたどり着いてくれる」というのは、正直、楽観的すぎると思います。これまで、どれだけ大事な資料がこの世から失われてきたことか…。

 

以前、東郷健さんに関する資料を探していた時に、晩年の東郷さんを撮影していたカメラマンに出会いました。その方は、東郷さんが生前に集めた膨大な資料(海外のLGBTに関する資料なども含む)を、いずれ譲り受け保存したいと思っていましたが、東郷さんが亡くなり、葬儀は親族のみで行われ、そのカメラマンが訃報を知った時には、すでに東郷さんの集めた資料は産廃業者に引き渡されてしまっていたそうです。

 

その人は産廃業者の名前を聞き、廃棄を何とかくい止めようとしましたが、あいにくゴールデンウィークと重なる時期で、その業者に連絡が取れず、やっと連絡がとれたときには、すでに全て廃棄処分された後だったとか…!

 

私が欲しいと思っていた資料も、きっとその中に含まれていたはずです。世の中は非情で、「価値があるから残る」「歴史的な必要性があれば保存される」などということは、必ずしもない(いや、まったく関係ない!)ということを、その時に強く思いました。

 

やや脱線しましたが、私が暮らしていた家では、その映画監督が亡くなってから10年以上が過ぎても、段ボールの山は開封されないままなのでした。

 

捨てられずには済んでも、段ボールに入ったままでは、それらの資料が「生かされている」とは到底言えません。

 

私は、段ボールの山に囲まれて生活するうちに、自分が収集した資料・撮影した記録について、「私自身でなんとかしなければ」と強く思うようになりました。

 

撮影素材の中で、保存面で特に心配なのが、かつて存在した「MiniDVテープ」で記録した映像です。

 

私は2006年のおわりに、初めてのビデオカメラを購入しました。それは、JVC(ビクター)のハードディスク(ビデオカメラ本体)に、SD(スタンダード)画質で記録するタイプのものでした。

 

2007年の春に渡英し、国会議事堂前で偶然出会ったブライアン・ホウの撮影を始めましたが、そのビデオカメラは夏ごろから調子が悪くなってしまいました。

 

まだ保証期間内ではありましたが、日本で購入したビデオカメラだったので、イギリスでは修理ができません。そこで、知人からMiniDVテープで記録するタイプ(DV画質)のカメラを譲り受け、以降、映画『ブライアンと仲間たち』のほとんどはそのカメラで撮影をしました。イギリスなので、カラー方式は「PAL」です(日本やアメリカは「NTSC」方式)。

 

その後、2008年~2014年までは、キャノンのHDVカメラで撮影をしていました。HDVというのは、MiniDVテープにより高画質(HDV画質)で記録する方式のことです。イギリスで購入したので、このカメラのカラー方式も「PAL」です。

 

2014年にパナソニック・フルHDのカメラを購入し、現在もそのカメラを使っています。日本で購入したので、「NTSC」方式のカメラです。

 

つまり…
2006年~2007年:ハードディスク記録、SD画質、NTSC方式
2007年~2008年:MiniDVテープ、DV画質、PAL方式
2008年~2014年:MiniDVテープ、HDV画質、PAL方式
2014年~現在:ハードディスク&SDカード記録、フルHD画質、NTSC方式
…ということになります。

 

MiniDVテープ式のビデオカメラは、2008年で販売を終了し、現在はカメラ・テープ共に生産・販売はされていません(ネットオークションなどで、中古品は流通しています)。メーカーの修理は、販売終了後10年間は部品を保管し、修理にも対応していますが、それ以降は修理をしてもらえません。MiniDVテープ式のDV画質のカメラも、HDV画質のカメラも、各メーカーの修理は2018年前後に終了しています。

 

音楽(音声)の場合、現在でもアナログ・レコードやカセットテープが生産・販売され、むしろその人気は静かに再燃しているという状況ですが、映像を記録するメディアは、規格の移り変わりが激しく、しかも後戻りはしません。

 

私の場合、様々な形式で記録をしてきましたが、とくに優先してバックアップ作業をすべきは、MiniDVテープで記録した映像です。今のうちにMiniDVテープの映像をパソコンに取り込み、ブルーレイなどのメディアに記録しておく必要があります。なにしろ、もう製造されていませんし、修理にも対応してもらえないのですから!!(客観的には、すでに手遅れの厳しい状況とも言えますが^^;)

 

先月、ようやく一念発起し、押入れにしまったままの段ボール類を取り出しました。果たして、私はこれまでにどれだけ撮影をしてきたのか? その総量さえも、実は想像できていないのですけれど(^^;)

 

紙の資料類はまた別の山があるのですが(私の場合は、撮影素材に比べたら全然少ないです)、とりあえずは、「撮影素材」と思われるものをひっぱりだし、並べました。

 

 

同じ段ボール箱に入っているからといって、必ずしも同じ時期・テーマのものとは限らないし、箱の外側に書いてある内容物のメモも、あまり信頼できないかもしれないのですが、とりあえず箱を1つずつ開封していきます。

 

『さようならUR』他 マスターDVD/ブルーレイ、DVCAM、VHS…。

 

 

DVCAMとVHSも今は懐かしい規格ですね…(> <)! 当時は、DVDの再生がうまくいかない場合の予備として、VHSビデオテープも上映会場に持参していたのです(DVDよりさらに画質は落ちますが、再生できないという最悪の事態は免れるので)。

 

 

中を確認した後、中身について正確なメモを書き、貼りました。

 

 

マスターとして作成したディスクは、日本語版、英語字幕版、韓国語版、DVD版、ブルーレイ版、MP4データ版、ボーナス特典映像…等々、様々なバージョンがあります。それらのディスクの枚数を数え、記載しました。

 

 

当時、この箱に収納したときには、収納スペースの節約のために、各ディスクは薄い不織布の、袋状の簡易ケースに入れていました。しかし、それではディスクの盤面(特に裏面)が、不織布と常に接触した状態になってしまうので、1枚ごとプラスチックのディスクケースに移し替えたいと考えています。なので、収納ケースが必要な旨記載しておきました。

 

「ラック要」というのは、収納ケースに入れた後、段ボールではなく以下のようなラック(ボックス)に、統一して保管したいと考えているためです。

 

最近の撮影素材を保管しているボックス。1ケースに約100枚のディスクが収納可能です。ただ、目一杯ディスクを入れるとかなり重くなるので、ケースを重ねるのは2段ぐらいまでが良さそうです。

 

 

中に十字の仕切りが入っているので、ディスクを取り出しやすいです。2014年以降の撮影素材は、すべてブルーレイに焼いています。

 

 

 

さて、次の段ボールを開封します。

 

 

中には、MiniDVテープ4箱(1箱に10本のテープ)、なにかの電源ケーブル(海外用)。

 

 

テープはしっかりと通し番号が記載されています(これだけは撮影時にちゃんとやっておかないと、後で悲惨なことになるので必ずやっていました)。

 

 

電源ケーブルは、メーカー名が書いておらず、何に使うものか分かりませんでした。ケーブル類は、それを使うもの(ペアになっていたもの)とセットでしまうか、もしくはなんのケーブルなのかをメモしておくことが必要ですね…。

 

 

次の箱は…

 

 

MiniDVテープひと箱のほか、ノートや手紙が入っていました。手紙は、当時同じ家に住んでいたフランス人のシェアメイトから。

 

 

このオレンジのノートは、もちろん見覚えがありましたが、何用のノートだったかはもう思い出せません。イギリス留学当時に使っていたものだとは思いますが…

 

 

中を開いてみると、なんと、『ブライアンと仲間たち』取材時のノートだったのでした! 初めてブライアンと対面した時の様子が書かれています!! 2007年5月20日!

 

外国人の名前は覚えにくいので、この日に居たのが誰か、それぞれの名前を記し、特徴(腕に沢山タトゥーを入れているとか、どこ出身とか)も書いてありました。何度も名前を聞くのは失礼なので、名前や顔を憶えやすくする工夫です。

 

 

国会議事堂前のディスプレイを警察に撤去され、裁判で返還を求めていたブライアン。2007年10月24日の取材ノートには、ブライアンの裁判を傍聴した時の様子を書いています。

 

 

もう片方のノートは、留学していたジャーナリズムの専門学校で、授業中にとったメモでした。

 

 

「長編映画のレビューを書く」という宿題を出され、「600ワード以内で書く」「あらすじについて2~3の文章で書く」「映画のジャンルを明らかにする」「その監督のこれまでの作品にも言及する」等、先生から言われた条件をメモしています。授業はもちろん英語で行われていたので、私のメモは日本語・英語が入り乱れています(^^;)

 

 

次はデパートの買い物袋。段ボールに比べて衝撃に弱いので、こういう袋は保管には向かないですね。

 

 

…といいつつも、なんとこの袋の中にはMiniDVテープ11箱(110本)も収納していたのでした!!

 

 

 

いったいいつ頃のテープなのか? ラベルを見ると、2013年~2014年にかけてで、『踊る善福寺』、『木田さんと原発、そして日本』などの撮影テープでした。

 

 

次の段ボール箱では、MiniDVテープは購入時の箱には入っておらず、大きなタッパーに入れて保管していました。なぜに…?

 

 

「使用しないテープ①」、「使用しないテープ②」と書いてあります。これは「不要」という意味でしょうか?? …でも、私はブレた写真も含め、自分が撮影したデータは全て保存しておく主義なので、「不要」と判断したテープなんてそもそもあるのかしら? しかもこんなに??

 

 

 

疑問に思いながら、フタをあけて中を確認すると、「使わない」というのは「映画本編の中では使わない」、または「映画本編の中で使う部分はキャプチャをしてパソコンに取込み済」という意味で書いていたもので、めちゃくちゃ大切な撮影テープばかりでした(> <)!! まぁ、そりゃそうですよね~~。

 

 

 

『乙女ハウス』制作時のインタビューテープ

 

 

テープの本数を数えるために、すべてのテープを取り出すと、タッパーの底に乾燥剤(シリカゲル)が。

 

 

長期間密閉して保存する際、湿気でテープがカビてしまわないように…と入れたものでしたが、友人の映画監督から「そんなことしたら、テープが乾燥してちぎれるよ!」と叱られました(> <)

 

私のテープ、食用ノリみたいにパリパリになっていたら泣く!!

 

 

数えた結果をメモに書いて貼り付けていきます。テープの数を数えるのは、その撮影素材を取り込み、保存するブルーレイディスクが何枚必要になるのか、収納ボックスは合計何箱必要になるのかを知るためです。

 

 

ところで、乾燥剤で思い出したのですが、現在コロナウィルス対策であちこちで(&なんでもかんでも)使われているアルコール消毒液についても、「資料の保存」という観点からは要注意ではないかと思います。

 

ウィルスを除去したいがために、アルコールで消毒すれば、表面にはアルコール分が残ります。それが、保管物のプラスチック素材その他を、劣化させはしまいか?

 

実際、スポーツ用品メーカーなどが、「道具をアルコールで消毒しないで」という注意を呼び掛けています。ミズノのホームページでは、「用具へのアルコール系、塩素系消毒液での消毒はしないようお願いします ⇒ 樹脂材料に対して強度低下、白化、劣化等影響が出る可能性があります」と書いてあります。

 

これと同じことは、撮影機材や保管ケースなどにも言えるのではないでしょうか?

 

保管という観点からは、できれば消毒はしないのが望ましいのかもしれませんが、私自身は、映像ワークショップでみんなで共有する機材については、「ノンアルコール」のウェットシートで拭くようにしました。

 

 

 

とはいえ、こういう商品だって、アルコール以外のケミカルな洗浄成分は含まれているので、長期保管の場合にはこれらの成分が悪さをするのではないかと思いますが…。

 

あと今回、段ボールに入れたままの紙媒体資料についても少しだけ整理をしたのですが、純粋な紙(パルプ)や布はほとんど劣化せずに保管されていたものの、スケジュール帳などのビニールカバーや合成皮革、なんらかのプラスチック素材などは、素材が溶けたように・汗をかいたようにべっとり張り付く…という悲惨な結果になっているものがありました。

 

普段使用する分には、プラスチックや合皮は丈夫で軽く、水にぬれても大丈夫ということで重宝するのですが、長期保存という観点からは、昔ながらの天然素材(紙や布)のほうがやはり強いですね。

 

ドキュメンタリー取材をするうえで、スケジュール帳に日々の取材の記録をつけ、それをずっと保管するということは大事です。来年のスケジュール帳は、また合皮カバーのものを既に購入してしまったのですが(^^;)、再来年の手帳からは布カバーのものにするなど、今後揃えるものは「素材」にも気をつけたいと思います。

 

さて、次の段ボール箱は…

 

 

5~6年前にイギリスから航空便で送ってもらったまま、開封すらしないでいた段ボール箱でした。

 

 

MiniDVテープの箱には「①」と書いてありますが、最初に撮影した素材ではありません。前述したように、一番最初はJVCのハードディスク記録型のビデオで撮影をしていたからです。「①」というのは、MiniDVテープで撮影するようになった一番最初のもの、ということです。

 

映画『ブライアンと仲間たち』で、日本人の一行がパーラメント・スクエアを訪ねるシーンが登場するのですが、その頃の取材テープでした。

 

 

次の箱は、MiniDVテープの箱とVHS、何かのケーブル。

 

 

まだまだ出てくるMiniDVテープに、だんだん恐ろしくなってきました。だって、MiniDVテープって、使っていた方はご存知でしょうが、バックアップには、収録していた時間と同じ時間を要するのですよ。1時間のテープなら、1時間かけて再生して、それをパソコンに取り込むのですよ。500本のテープがあれば、その再生は500時間…。

 

それ、誰がやるんですか??

 

 

もちろん、デジタル化の作業(昔の古いVHSやHi8、MiniDVテープなどを取り込み、DVDに焼く)は、フジフィルムなどが有料のダビングサービスを提供しています(以下はフジフィルムのホームページ画面のスクリーンショット)。

 

 

私ももちろんこれらの利用を検討し、実際に、試しに2本分だけ利用してみましたが(2本で8,624円)、すべてのテープをこちらに依頼するというのは、ちょっと現実的ではないな…と思いました。

 

というのも:
①「PAL」方式で記録されたテープの場合、1本あたり約1,000円の上乗せが必要。
②ダビングサービスは、DVD化しか対応していない(別料金を払ってブルーレイというのはない)ので、HDV画質で記録した映像がSD画質に下げられてしまう。
③「注文枚数が多ければ、1本当たりのダビング価格は安くなる」(「PAL」方式の場合、1本だけなら4,000円、100本以上なら1本あたり2,500円)とはいえ、例えばPALテープ500本だと、単純計算で125万円となる!!
…という事情があるからです。

 

デジタル化したいテープが数本という人には、こういうサービスをお勧めできますが、私には「自分でやる」という選択肢しか残されていないのです(^^;)

 

ちなみに、この箱の中に入っていたテープは…

 

 

2009年~2010年にかけて撮影されたもののようです。その多くは、各地の上映会の質疑応答などを撮影したもの。日付とラベルを見るだけで、(あ~懐かしい!)とすぐに記憶がよみがえります(忘れているものもありますが)。

 

さきほど、大量のテープのデジタル化を、自分自身でやらなければならない点について悲観的に書きましたが、自分で撮ったものを自分で整理することの最大のメリットは、その素材が何かということがすぐにわかるということだと思います。

 

例えば、テープ番号98番「2009年11月22日京大すわりこみ」「TASKEパフォーマンス+シンポジウム」。

 

 

これだけしか書かれていないテープラベルでは、ただテープの山を手渡されただけの他人は、なんのことだかさっぱり分からないでしょう。

 

このテープに何が記録されているかを知るには、ネットを駆使して、2009年ごろの京都大学でどんな問題が起こっていたのかを調べ、なぜ座り込みが行われていたのか、さらにその延長線上に、11月22日に「第1回国際座り込み映画祭」が開催されていたということまで突き止めなければならないのです。(ちなみに、詳細は私の過去のブログにあります。ぜひ読んでみてください(^^)⇒「観察者ではなく(上映会報告2009/11/22)」)

 

他人ならば、いちいちここまでのプロセスを経なければ撮影内容が分かりません。でも、撮影者自身ならば、はるかに簡単に撮影内容を思い出せるのです。

 

そういう理由からも、大変ではあるけれど、できれば制作者自身が分類・整理するのが良いとは思います(あ、そういえば、ブログやホームページに書いた記事も、消滅やサービス終了に備えて、バックアップをしておく必要がありますね!)。

 

さて次の箱は、コンパクトながらずっしりとした重さがあります。

 

 

「りべるたん撮影ブルーレイ」と。

 

 

「りべるたん」の撮影は、2014年以降で、SDカードにフルHDで記録⇒ブルーレイに保管…で統一されているので、こちらはバックアップの必要はなく(現在編集作業中なので、ハードディスクにも何台かコピーしてあります)、枚数を数え収納ボックスに移し替えるだけです。

 

 

りべるたんの撮影素材は、他にも数箱ありましたが、すべて同じ状態でした。ラクだわ~~!!

 

こちらの箱は、ランダムな内容が詰め込んでありました。年代や内容はバラバラ。カメラに付属してきたCD-ROM、『踊る善福寺』のマスターDVD、レコーディングスタジオで収録したナレーション音声のCDなどです。これらざっくり「その他」と書いてしまうと、またのちのち訳がわからなくなるので、今回は内容を詳細にメモしておきました。

 

 

現在は、ディスクの盤面には何も書かず、ディスクケースに挟むインデックスカードに詳細を書くようにしていますが、以前はディスクの盤面に内容をボールペンでじか書きしていました。

 

今回、久しぶりに見てみると、インクがかなりにじんでいます。

 

 

このあたり↓は判読可能ですが…

 

 

このあたり↓は、もはや本人でも判読不能です…(> <)

 

 

長期保存するものに関しては、ディスクの直書きはしない方が良いですね!!

 

こちらの箱もイギリスから送ってもらったもの。好きなコメディ俳優のDVDなど。

 

 

 

懐かしいCDを発見!

 

 

イギリスに留学していた当時、日本のアクティビストの方々がヨーロッパをツアーしていました。2008年夏に北海道・洞爺湖で行われるG8サミットに反対するため、全世界から参加してほしいと呼びかけるツアーで、私もロンドンの大学で行われたイベントに参加して知り、G8開催期間には一時帰国して反対運動に参加しました。

 

CDの裏面

 

 

「このアルバムは何人たりとも売ることもできず、買うこともできない。
このアルバムを手にしている者は明確にG8に対して異を唱える者である。
それ以外の者がこのアルバムを手にしていた場合、そいつはクソだ!」

 

 

2007年の夏、グラストンベリー・フェスティバル(フジロックのモデルとされる音楽祭)に行き、撮影したDVD。

 

 

収納スペースの節約のために、DVDのトールケースを外し、ジャケットとディスクだけで束ねています。保管状態としては最悪ですねぇ(^^;)!

 

 

次の箱は…

 

 

ICレコーダー、複数の電源ケーブル、ビデオカメラ用マイク、無線LANカード、広角レンズ、クリーニングテープなどでした。

 

 

マイクは、風防のスポンジ部分が劣化し、触ると黒いカスがポロポロと落ちました。

 

 

日本製のものを海外で使い、海外製のものを日本で使う…という生活をしていたので、海外用プラグは必需品でした。

 

 

ヘッドの汚れを取るためのクリーニング・テープ。今はネットで中古品・新古品しか売られていないと思いますが、私はこれから大量のテープの取り込みをするなら、もう1本ぐらい購入しておく必要があるかもしれません。

 

 

 

次の箱には、2008年~2014年まで使用したHDVのビデオカメラと取説が。

 

 

 

見た目はきれいそうですが、2008年に発売されていたものですし、私はこのカメラを相当酷使してきました。テープの取り込みを自分でやる!と言っても、次は「このビデオカメラが動くのか」という大問題が待ち構えています。その結果をすぐに知るのは心の準備ができていないので(^^;)、この日は動作確認しませんでした。

 

さて、いよいよ最後の箱。この中に入っていたのはハードディスクでした。

 

 

ハードディスクも保存メディアではありますが、これらも電化製品なのでいつ壊れるか分かりませんよね? ある日、電源を入れようとしたら動かなかった…とか(> <)

 

撮影素材をハードディスクだけに保存している人も多いですが、「保存」という観点からはブルーレイなどのメディアにも焼いておく方が望ましいと思います(ハードディスクは「間違って消去する」「初期化する」という危険性もあります)。まぁ、突き詰めれば今度は「ディスクの寿命」もあるのですが!!

 

10年以上前のハードディスクが、きちんと「通電」するかについても、心の準備不足のため、この日は確認しませんでした(^^;)

 

最終的に判明したのは、MiniDVテープ(DV, HDV含む)は全部で445本、DVDとブルーレイは合わせて873枚ある、ということでした(後日、まだ一部の撮影素材がイギリスにあることが判明したので、テープ、ディスク共に各プラス100ぐらいではないかと思います)。

 

映像制作を始めて約14年。私のキャリアは、「短い」とも「長い」とも言えない長さかと思います。それでも、既にこれだけの撮影素材が…

 

キャリア30年、40年越えの大先輩方は、一体どうなっているのでしょうね!?!?

 

=====

 

さて、これまでに撮影した素材がいくつあるかのチェックをした数日後、いよいよ、MiniDV・HDV方式のビデオカメラで、テープが再生できるか確認してみることに。

 

テープが良い状態で保存されていたとしても、ビデオカメラが動かなければ、また面倒なことになります。

 

ビデオカメラ、電源ケーブル、撮影したテープ、クリーニングテープを用意しました。

 

 

もしビデオカメラの調子が悪く、カメラ内部でテープが絡まってしまうorテープが取り出せなくなってしまう…という事態になっても後悔しないよう、優先順位は低めの映像を選びました。

 

2008年の夏、一時帰国をした際、初めて広島に行きました。8月6日の平和式典に参加しようと、会場に朝早くから行って場所取りをし、式典が始まるまでの様子を撮影したテープです。式典の本番は、この次のテープに記録されています。

 

 

カメラに電源ケーブルをつなぎ、(どうか動いてくれ!)と祈るような気持でカメラのスイッチをONにすると…

 

 

おぉ! カメラの電源は入りました! モニターには自分の部屋の様子が写っています。第一関門突破!!

 

続いて、「MiniDVテープをカメラに挿入する」ができるかどうか。

 

 

カメラ上部のカバーが開きテープを挿入すると、自動的に格納してくれました!! こちらもOK!

 

そしていよいよ、テープの再生です。このHDVカメラは、PAL方式のMiniDVテープならば、DV方式、HDV方式どちらで記録されたテープでも、自動で判別して再生してくれます。

 

 

!!!

 

初めて見るエラーメッセージが表示されました。「テープの規格が異なるので、再生できません」というような意味…。

 

もしかしたら、長年使わないでいた間に、映像出力が「オート」ではなく、「DV」または「HDV」の固定になっているのかもしれません?

 

 

あれこれ設定をいじり、さらには表示言語を日本語に変更してもみましたが、結果は変わらず…。

 

 

 

 

試しに挿入したテープは2008年に撮影したもの(DV画質のカメラ)だったので、今度はこのHDVビデオカメラで撮影したテープ(HDV画質)の再生を試します。さすがに、このカメラで撮影したテープなら、再生できますよね??

 

 

 

でも、やはり結果は同じ…。

 

 

それにしても、この「記録されている規格が異なります。再生できません」というメッセージは何なのでしょう? 間違いなくこのカメラで撮影したテープなのに、「撮影の規格が異なる」とは?? このエラーメッセージは、取扱説明書にも見当たりませんでした。

 

そこで、この疑問をネットの掲示板に投稿しました。普段は、やたら詳しい回答を寄せてくれる頼もしい方々でも、「PAL」方式は馴染みがないようで、解決に結びつく回答は得られませんでした。

 

次に、キャノンのお客様センターに相談。後日いただいた回答によれば:

 

「「記録されている規格が異なります。再生できません」のメッセージは、PALモデルで記録したテープをNTSCモデルで再生した場合や、その逆の場合に表示されるメッセージとなります。そのため、本来はPALモデルで記録したテープを、PALモデルで再生した際は、上記メッセージは表示されません」

 

「お問い合せいただいた現象については、カメラ本体、またはテープに何らかのトラブルが発生している可能性が考えられますので、切り分けのため、他テープでも同様のエラーが表示されるかご確認いただければと存じます」

 

「なお、複数のテープで同様の場合、カメラ本体のトラブルが疑われますが、本製品に関しては2018年6月をもって修理対応期間が終了しており、現在修理を承ること自体ができません」

 

「仮にカメラ本体の故障であった場合には、HDV、DV規格に対応した別のカメラをご用意いただく必要があるかと存じます」

 

…なるほど。このカメラで撮影したのに、撮影の規格が違うというメッセージが出る、他のテープで試しても同様の結果…ということは、おそらくこのカメラが故障している可能性が高いのでしょう。

 

でも、このカメラのメーカー修理はもう行われていない…。

 

メーカーの修理が終わったビデオカメラは、もう直してくれる場所はないのでしょうか??

 

ネットで検索すると、いくつか「8ミリビデオ、ミニDVビデオカメラの修理を専門に取り扱っております」、「メーカー修理が終了したカメラでもご相談ください!」、「他社で修理を断られたカメラも!」などと謳う会社を見つけました!!

 

もう、藁にもすがる思いで連絡をすると、「PALのカメラは、修理をしたことがないのでお引き受けできません」と、連絡した全ての会社から断られてしまいました…。

 

あ~あ、もうどうすればいいんだろう!

 

海外のネットオークションでは、私のと同じビデオカメラの中古品がまだ流通していますが、動くかどうかはかなり怪しいですよね? せっかく海外から取り寄せても、電源が入っても、私の撮影したテープを再生できなければ、まったく意味がありません。実際に手に取り、動作を確認してから購入できるならまだ良いのですが、海外だとそれは難しいです。

 

結局、再生(取り込み)のために中古のビデオカメラを買うのではなく、DV/HDVテープの「再生機」を、海外のネットオークションで購入することにしました。

 

ネットで調べていたら、MiniDVテープの取り込みを自分でやるという人のために、テープの再生機のレンタル・サービスを見つけたからです。レンタルで貸し出されている再生機の機種名を調べ、そのPAL版が存在するかを調べました。

 

国内のレンタルサービスで貸し出されているのは、ソニーの「GV-HD700」という機種でした。調べると、そのPAL版は「GV-HD700E」として、2007年にヨーロッパで発売。現在は、中古品がe-bayなどのネットオークションで数点販売されているようです。

 

ビデオカメラ同様に、再生機も発売は10年以上前ですから、流通している中古品は動作の保障はありません。全くの「賭け」ではありますが、もうほかに手段が思い浮かばないので、e-bayで購入することにしました。

 

「GV-HD700E」は5点ほど出品されていましたが、説明をよく読むと「電源ケーブルはありません」(おいっ!!)などと書かれているものもあり、油断できない状況です。

 

結局、「状態が良く、動作に問題がない。すべての付属品がそろっている」と書いてあり、出品者の評価(評判)も良いものを購入しました。交渉して少しディスカウントしてもらえましたが、購入金額は送料と合わせて812ポンド(=112,713円)。ビデオカメラを購入した時の金額より、よっぽど高いんですが(泣)!!!

 

つくづく、これまでじゅうぶん時間はあったのだから、メーカーの修理対応期間のうちにバックアップを済ませておけばよかったなぁ…と反省しました。

 

さて、e-bayで注文し待つこと約1週間。DHLでイギリスから再生機がやってきました!

 

 

梱包の仕方から、業者ではなく個人かな?と少し不安に。万が一、再生されない場合の返品は受け付けてくれるのかしら…。

 

 

しかし、中身はきちんとそろっていました。外見もきれいです。

 

 

テープ再生機というものを使ったことがないので、ソニーのホームページから、販売が終了した製品のマニュアルをダウンロードし、必要な部分をプリントアウトしました。日本語(NTSC方式)の取扱説明書ですが、PALでも、ユーザーレベルの違いはほとんどないはずです。

 

 

 

販売が終了した商品も、このようにずっとマニュアルを公開しておくというのは、ユーザー&メーカー双方にとって良いことだと思います。もしマニュアルがなければ、基本的な操作方法についても問い合わせが来てしまい、メーカーの業務が無駄に増えてしまうでしょうから。

 

 

 

さぁそれでは、テープ再生機を試してみましょうか!!

 

 

電源ケーブルをつなぐと、インジケーターが点灯しました。まずは第一関門クリア。

 

 

用意したテープはこちら。『さようならUR』の制作中、高幡台団地73号棟の住民・吉津さんを訪問し、インタビューをした時のテープです。HDVカメラで記録したもの。

 

 

テープを挿入し、再生ボタンを押すと、映像が映っているではありませんか!! 画面左上には、「HDV1080i」という表示がされ、自動的にテープを判別し、HDVテープとして再生してくれていることが分かります。エライ!!!!

 

 

巻き戻し、早送りも問題なく出来ます。

 

 

次に、DV画質で記録したテープの再生を試します。『ブライアンと仲間たち』の制作中、ブライアンのサポーター・キャロリン(キャロライン)の家を訪問した時のテープです。

 

 

こちらも再生されました!! DV画質・SP(標準)で撮影したということも認識されています!

 

 

初の海外オークションでの買い物は、ひとまずは成功(^^)

 

でもまあ、そもそも発売から13年も経った中古品ですから、これからテープの再生・取り込みをするときには、1日2~3本までにするとか、ハイペースに酷使しないよう気をつけたいと思います。

 

付属のケーブル類で使わないものは、まとめてしまっておくことにしました。

 

 

あとでなんの付属品か分からなくなってしまわないよう、今度はきちんとメモを書いて(^^)

 

 

とりあえず、MiniDVテープの「再生」という部分はクリアできました。次はパソコンでの「取り込み」という課題があり、今はそれをやっている最中ですが、こちらもとても長くなるので(そしてまだ問題が解決していないので^^;)、今後また別の機会に書きたいと思います。

 

MiniDVテープの再生ができた後、今度はハードディスクの動作・内容確認をしました。

 

 

こちらもビデオカメラ同様、一番古いものは購入してから12年ほど経過しています。

 

 

『ブライアンと仲間たち』制作時、イギリスで購入したものなので、プラグの形状は「BF」タイプです。

 

 

旅行で使う・海外にも持っていくと想定されている電化製品(パソコン、カメラ、スマホなど)は、全世界対応の電圧(100~240V)で販売されているものがほとんどだと思いますが、それ以外の電化製品はそうとは限りません。

 

ハードディスクは、スペックをきちんと確認して購入しないと、購入した国以外では使えない電圧のものもあるので注意です。

 

 

私はイギリスに留学した際、日本から持っていったDVDプレーヤーを、プラグの形状だけ変えて、変圧器に繋ぎ忘れ、一発で死亡させました…(> <)

 

USBの接続口。この形状も、最近はあまり見なくなりましたよね…

 

 

ハードディスクに関しては、12年前のものも含めて、全てきちんと動作し、データも開くことができました!

 

 

今回、せっかくパソコンにつないで中身を見たので、フォルダのツリーを展開し、印刷しておきました。ハードディスク内のコンテンツが一目でわかるように、です。

 

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以上、気がつけば、とんでもなく長い記事になってしまいましたが、立教大学の共生社会研究センター訪問、私自身のアーカイブに関する報告です。

 

沢山の失敗談が盛り込まれ、恥ずかしい限りではありますが、これらが誰かにとって少しでもお役に立てば幸いです!

 

(追記:この記事の続編は、こちらよりご覧いただけます⇒「続・アーカイブについて考える ~永久保存が可能なメディア?!~」)