【映像あり】イスラエルはパレスチナへの爆撃をやめよ! イスラエル大使館前抗議

ブログの報告が遅くなりましたが、イスラエルによるパレスチナへの爆撃に反対する、在京イスラエル大使館前抗議行動を取材しましたので紹介します。

 

10月7日のハマスによるイスラエル攻撃に端を発した、パレスチナへの大規模な攻撃は、もう2カ月近くに及びます。このかん、世界各国で、そして日本各地でも、攻撃をやめよと市民による抗議活動が続けられています。

 

私がイスラエルへの抗議活動に参加・取材をしたのは、10月21日が初めてのことでした。イスラエル大使館前で抗議のスタンディングをしようという呼びかけをX(旧ツイッター)上で見つけ、参加したいと思ったのでした。

 

この日は、午後に新宿の高麗博物館で、アーティスト・飯山由貴さんによる講演と、東京都人権部によって上映が中止された映像作品『In-Mates』が上映されるイベントがあり、まずそちらに参加してから、イスラエル大使館前抗議へ向かうことにしました。

 

高麗博物館にて。講演のタイトルは「東京都人権部による<In-Mates>検閲・上映会中止を経て、いま私たちが始められること」でした。

 

 

なぜ、飯山さんの映像作品が上映中止となったのか、その詳しい経緯については、こちらの記事をご覧ください(美術手帳:東京都人権部が飯山由貴の映像作品を検閲。上映禁止は「極めて悪質」)。

 

私は8月17日、飯山さんが東京都人権部に申し入れをするのに同行し、人権部課長とのやり取りを間近で見ました。その時のX投稿は以下です:

 

今日は16:30からの、飯山由貴さん人権部申入れに、カメラを持って同行参加しました。飯山さんの映像作品『In-Mates』が、関東大震災時の朝鮮人虐殺を歴史的事実として扱っているとして(要は小池都知事に忖度して)、東京都人権プラザの企画展で上映が禁止された事件です。

 

初めて入る都庁13階の人権部。カウンターには所狭しと、ヘイトスピーチや人権に関するチラシが並んでいましたが、応対した課長の松本さんは、終了した企画展で支払いも終えている、お話することはない、と。上映禁止の経緯を説明することなく、矛盾を指摘されても調べようともせず、全く不誠実でした。

 

 

 

教科書にも載っていた歴史的事実が、行政によって、それも「人権部」という部署によって上映が禁止されてしまう… 飯山さんは、行政によって上映禁止されてしまった作品は、他の行政機関もやりたがらなくなってしまう、作品がそんなふうになってほしくなかった、と訴えていました。

 

飯山さんの悔しさを思うと同時に、これは自分も含む表現者たちにとって他人ごとではなく、これをおかしいと言わなければ・思わなければ、ますます表現出来ることが制限されていってしまうと恐ろしさ感じました。人権部課長さんの、言葉遣いだけは丁寧に「これは検閲ではありません」と繰り返す姿にも😣

 

申入れ後は、都庁前の路上でオープンマイク形式のリレートークがありました。飯山さんのほか、申入れに同行されたジャーナリストの安田浩一さん、韓国からのアーティスト、大学院でアートを学んでいる方など発言されました。次回申入れは、8月22日(火)とのことです!

 

 

 

 

 

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10月21日の高麗博物館のイベントでは、飯山さんの『In-Mates』を観ることが出来ました。大きなくくりとしては、私と同じく「映像作品」ということになると思いますが(そうくくるのは無理やりでしょうか?!)、アーティスト、アートという発想・視点で構成される映像は、過去の歴史を、ドキュメンタリーとはまた異なる形で人々の心に訴えかけるのだと感じ入りました。

 

東京都人権部は、飯山さんの要望に向き合い、誠実に対応されることを望みます。

 

さて、高麗博物館のイベント終了後、高麗博物館ボランティア・スタッフの佐藤さんとともに、イスラエル大使館前抗議へ向かいました。

 

でもそもそも、イスラエル大使館の近くに行くこと自体が初めてだったので、最寄り駅もわかりません。Google Mapで調べ、地下鉄「麹町」駅で降りました。

 

改札から地上に出るとすぐ抗議の声が聞こえ、抗議者たちの姿が見えました。

 

 

この日の抗議の呼びかけ者、菱山南帆子(ひしやま・なほこ)さんによるスピーチ。

 

 

抗議者たちが体を向けている方向にイスラエル大使館があるのだろうと推測するものの、一体どれが大使館なのかわかりません。。。

 

 

大使館に通ずる道路は、警察によってバリケード封鎖され、抗議者は通行できないようになっていました。

 

 

以前、ウクライナ侵攻に対するロシア大使館前抗議を取材した時と同じく、大使館へ通じる道路(公道)は封鎖されており、大使館前へは、抗議者は一度に5人までしか行かせないという運用になっていました(ロシア大使館前抗議を取材した時のレポートはこちら)。

 

私たちが到着したのは、抗議活動の終盤だったため、これからイスラエル大使館前へ向かおうとする人はほとんどありませんでした。

 

抗議者たちは、大使館の前ではなく、麹町駅前の歩道の一角に追いやられて抗議をしていました。

 

 

 

一体、どの建物がイスラエル大使館なのか、警察官に聞いても教えてくれません。私はイスラエル大使館の前まで行きたかったし、できれば、大使館前で抗議活動をする人たちに同行取材したいと思いました。

 

運良く、これからイスラエル大使館前で抗議をしにいくという方々と会い、私も同行させていただきました。

 

封鎖された地点から、大使館前まではおよそ150メートルほど。警察官に誘導された場所で、5名の方が声をあげました。

 

 

ただし実際には、そこは大使館の「目の前」ではなく、不思議なことに、イスラエル大使館は道路からは直接見れないような位置に、(穿った見方をすれば)まるで表の建物の背後に隠れるようにして建っているのです。

 

イスラエル大使館へ続く道の入り口には、警察官がずらり。

 

 

ちなみに、下の写真のピンクで囲った部分は、監視カメラです。まるで、木の枝にとまる小鳥たちのように、たくさんの監視カメラが設置されています。すごいセキュリティですね…(> <)

 

 

5分ほど抗議をした後、また警察官に誘導されて元の場所に戻りました。

 

抗議に参加された日本ムスリム協会のアハマド前野さんと万劫(まんごう)さんにインタビューをさせていただきました。イスラエル大使館前抗議の様子と、お二人のインタビュー映像(約7分)は、以下よりご覧いただけます:

 

 

アハマド前野さん(写真向かって左)、万劫さん(同右)。

 

 

パレスチナへの大規模な爆撃が開始されてから、もう2か月が経ってしまいました。10月21日の写真を見て、この時はまだ薄着で抗議をしていたのだ…と、このかんの季節の移り変わりを感じました。パレスチナの市民が、爆撃の恐怖にさらされながら日々生活しているということに、胸がつぶれるような思いです。

 

一刻も早い停戦を望みます。Free Palestine!!!!